引き続き岡嶋二人である。
本作は競馬を題材とした小説でして…
っというと「また競馬かよ!!!」と思うかもしれないが、
普通に読みやすいミステリー小説ですので気にしなくてよい。
著者もあとがきにて触れているのだが、この小説トリックが途中でわかる。
それは競馬の仕組みを知って馬券を買っている人間であれば、誰でもわかってしまうトリックだからだ。著者はそれに気づかせない為に、主人公にいろいろな推理をさせており、それはそれで涙ぐましい。
また個人的に強く印象に残るのが作中に登場する女馬主で、
この婦人がいい味を出すのである。
女優でイメージするなら、黒木瞳である。
事実上の犯人と食事中に
「私の勘では、犯人はあなたね」
などとサラっという場面のドキドキ感は抜群。
その後
「私の勘は当たった?」などと微笑みながら女馬主が言うと
「当たっていたとしたら、さぞ愉快でしょうね」
「残念ね」
と犯人役の男が切り返し、「おおやるなコイツ」なとこを見せるのである。
前に紹介した、「99%の誘拐」よりテンポよくサクサク読めるので、
初めて読むならこちらの方がよかったかもしれないな一冊。