2006年 03月 の記事 (2件)

赤く染まった夕焼けの街角で
俯く僕に君が呟いた
「大丈夫」だと励ますための
言葉に涙は止まらず
わけもわからず君の手を握る
温かいのかと感覚の無い右手に訊ねてみたが
答えは無くて
君を見上げた

五時の時報が街に響いて
道を渡って
できるだけの笑顔で
振り向いたけれど
過ぎる車で
君が最後に何を伝えようと
口を開いたのかは判らなかった

それでも僕はバスに乗り込み
窓から君が涙を流す姿を見つけ
それがあまりにも美しく
手を振ることさえ忘れてしまっていた

いつかまた出会えたなら
昔 教室の隅で語り合った夢を
叶えられているだろうか
思い描いていたような
大人になれているだろうか

胸に積もりだした不安と速くなる心臓の音は
街を遠ざかるバスの音で
かき消された
2006 03/29 21:31:59 | none | Comment(0)
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ドアに背を向けて寄りかかり
仰いだ空は青すぎて
下唇をかみ締める

早くあけてくれませんか
鍵が無いから 鍵が無いから入れない

太陽が10回沈んでもドアは開かない
鍵が無いから 鍵が無いから
その向こうにいる君の表情を僕は知らない

ポケットに入れたはずのこの部屋の鍵がない
鍵が無い 鍵が無いから入れない
どこへやったのか わからないから探せない

君の歩く音がドアの向うからした
久しぶりに振り向いて気づく
嗚呼 このドアには鍵穴が無い
いつ無くなったのか 君が外してしまったのか
鍵があっても 鍵があってももう入れない

ただ叫んでドアを叩く
君が中から開けてくれるのを待つしかない
もう凍えそうだ だから早く開けて欲しい
ねぇ 鍵が無いんだ

鍵が無い 鍵が無い
君の心を開ける鍵が無い

締め出された僕には鍵が無い







2006 03/01 16:02:03 | | Comment(0)
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