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GAORA 解説:村田斉潔/実況:近藤祐二
Sショーン・テイラーの死を境にして(最初の試合は落としたが)4連勝でプレイオフに最終週に滑り込んだWAS。 HCジョー・ギブスは後半戦に向け調子を上げることに定評があり,完全にチームを掌握している。徹底したラン攻撃へのこだわりと強固な守備が売りのチームだが,終盤から先発に入ったベテランQBトッド・コリンズのミスの少ないゲームコントロールも光る。
一方のSEAは調子を落とし気味とも言われているが,4年連続地区優勝の安定感が売り。HCマイク・ホルムグレンは9年目。1試合平均わずか3.7ペナルティというところからも彼の規律が行き渡っていることがうかがい知れる。 エースRBショーン・アレクサンダーのランは前回のスーパーボウル出場時より衰えたが,モーリス・モリスのパワーランやQBマット・ハッセルベックのパスターゲットも増えており武器は多い。
両HCは現役HC勝利数1位(ホルムグレン/157勝)と2位(ギブス/154勝)。 150勝以上しているHCがポストシーズンで戦うのは1941年以来。その時の対戦はGBのスタジアムに名を残すカーリー・ランボー(当時165勝)vsベアーズの基礎を作ったジョージ・ハラス(当時163勝)という,今では伝説になった2人のHCの対戦でした。 ちなみにこの2人ですが1969−70年,ギブスがUSCのOLコーチだったときに,ホルムグレンがQBだった という関係。 面白い対決です。
WAS 14 − 35 SEA
試合の流れがダイナミックに動き,しかも後半に盛り上がりのある素晴らしい試合でした。
両チーム共に守備陣が素晴らしく,立ち上がりは膠着した展開。SEAは強烈なプレッシャーをコリンズにかけるのに対し,WASはしっかりとパスターゲットをマークしてビッグプレーを許さない。
前半は積極守備でSEAがペースを握る。 攻撃は第1Q,初めてレッドゾーンに入ると,ほとんどボールを持つことのないFBレオナード・ウィーバーの意表を突く17ヤードTDランで先制。
WASの攻撃はショートヤードのランを止められ,パスも大事な場面でのドロップがあり調子に乗れない。
SEAが第2QにもFGを一本決め,0−10で前半折り返し。
後半に入っても「膠着しているがSEAペース」という状態は変わらず,SEAがFGを一本追加して0−13。 互角の展開の割には点差が開いてきました。
ゲームの流れが大きく変わったのは第3Qの最後。 WASの攻撃は敵陣28ヤード。3rdダウン1ヤードでの中央へのRBクリントン・ポーティスのランをSEA守備がシャットアウト。この試合残り1ヤードで中央へのランを止められたのが3度目。どうしてもあと1ヤードが取れない。 ギブスはラン(というかライン戦)に拘るのか,注目の4thダウンギャンブルは右に出たFBマイク・セラーズへのパスプレー。パスは失敗したがSEA守備のインターフェアで1stダウンを獲得。このプレーでモメンタムがぐぐっとWASに流れ込んでくる。 最後はWRアントワン・ランドールエルへのTDパスが決まって,7−13。
落ち着かなければいけないSEAだが,次のシリーズ2プレー目でハッセルベックがインターセプトを喫する。取ったのは死んだテイラーの後継者と目されるドラフト1巡新人Sラロン・ランドリー。 ここでコリンズがWRサンタナ・モスへの30ヤードTDパスをヒット。逆転でこの試合初めてWASがリードを奪う。 14−13。
更にこの直後のキックオフをSEAがカバーに失敗し,SEA陣14ヤードでWASがリカバーして連続して攻撃圏を得る。もう試合の流れが完全にWASに向いてしまったか…と誰もが思ったんですが。 この好ポジションで得たボールを前に進められず,なんと30ヤードのFGも失敗。あらら。
一気に流れを取り戻したいSEAですが,ハッセルベックのロングパスをランドリーが2つめのインターセプト。 しかしWASも一度失ったモメンタムを取り戻すには至らず1stダウンが取れずにパント。 このあたりは再度モメンタムが拮抗した印象。
第4Q残り6分強でハッセルベックがWRのD・J・ハケットに20ヤードのTDパスをヒット。 2ポイントコンバージョンにも成功し,14−21と再逆転。
次のWASの攻撃は最初のプレーでトッド・コリンズがサンタナ・モスへのロングパスを狙うが,完全にマークされていたモスは自分の所にパスが来ないだろうと気を抜いており,SEAのCBマーカス・トルファントがインターセプトし78ヤードリターンしてTD。 ここまでレギュラーシーズンをインターセプトゼロという安定感の光ったコリンズですが,35歳にして初のプレイオフで劣勢に立たされて焦ったのか,絶対に投げちゃいけないパスでした。 初めて2ポゼッションゲームとなって14−28。
残りは5分半以上あり,逆転は可能な点差。 次のWASの攻撃シリーズは敵陣31ヤードまでボールを進めますが,FGをとっても仕方ないので,4thダウンギャンブルに行くが失敗してターンオーバー。8割方試合の行方が決まります。
残り1:52でボールを手にしたWAS。わずかな希望をもった攻撃でしたがミドルパスをインターセプトされて絶望に。しかも絶望した選手の動きが鈍ったため,インターセプトしたSジョーダン・バビノーがそのままTD。 最終スコアは拮抗した試合展開以上に離れましたが,充分プレイオフらしい,両チームが力を出し合った試合になった。 ただこのSEAが来週DALやGBに勝てるかというと,ちょいと望み薄の気はします。
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