
メリン神父のエクソシストがはじまる25年前のお話。
ヒロインがタロットカードで「塔」と「悪魔」を出す部分が複線となっている・・・
悪魔が憑りついた!とかいう怖さはそれほど無く、それよりもメリン神父のトラウマとなったナチスの残忍さの方がよっぽど怖く描かれている。キリスト教のとらえ方も面白い。ローマ帝国時代や20世紀のイギリスによる侵略・植民地化と布教が同レベルの扱いがなされていて、帝国主義批判の側面も見せているのだ。イギリス軍とケニア人の戦争は圧巻で、虚しさだけが残る作り方は、まさしく反戦映画を感じさせるものでもあった。
「神はいないぜ!今日は」という台詞が最期まで響く。悪魔だけがいるんだなと虚しくなってくるのだが、現代社会にもこの言葉を投げかけて、真に悪い奴は誰なんだというテーマを残してくれた。ユダヤ人に対しては同情的である描写が多いが、ひょっとしてキリスト教に対しても否定的なのであろうか?
私は、この映画を観ていて、ものすごく「反ユダヤ主義」のことをちらちら考えたりしていました…
性欲は悪、という教えがキリスト教にはある、っていうこととか、処女崇拝のことは皆さんご存知かもしれませんが…
ユダヤ人のホロコーストって、あの第2次世界大戦時のだけではなく、それ以前にも、ロシアなどで、何度もユダヤ人大量虐殺があった、ということと、“反ユダヤ主義とは、皆さんご存知の宗教改革者ルターが確立した”ということ、『ヒトラーは、その反ユダヤ思想を利用して、ユダヤ人迫害を行った』ということ…反ユダヤ主義を故ローマ教皇ヨハネ・パウロ?世側でユダヤ教の最高チーフ・ラビに謝罪している、がプロテスタントは未だに謝罪していない。
こんな知識があった上で、この映画を見たりすると、また深みがあるんじゃないかって思います。