私の仕事場。
入院している患者のほとんどが私の両親よりちょっとだけ年上なだけ。そんな患者さんのほとんどは老人ホームから入院し、退院しても老人ホームへと帰っていく。
認知症があっても受け答え出来る人はまだいい方で、寝たきりで痛み以外に反応しない人も多い。

そんな中で私の出来る微力な仕事はなんだろうか?
ほとんど出ない血管にうまく点滴を入れてあげることか?
体位交換してオムツ交換して清拭して経管栄養入れて痰の吸引して声かけして。
ちょっとした変化も見逃さないようバイタルサインのチェックをこまめにして。

それでも、やっぱり本人の生きる気力が一番大事だと思う。
明日か、明後日か、死が近いのはわかってても本人が生きようとしているならきっと元気で退院出来ると信じたい。

昔私が独身の頃働いていた病院で、80代後半のおばあさんで肺炎になって呼吸が2度も止まり、心臓も1回止まり、手足も固く固まってしまうほどだった人がその後奇跡的な回復で自力で歩いて退院したことがあった。
そのおばあさんの娘や息子たちは時間割のように細かい当番表を作っておばあさんに付き添っていた。
きっと優しいいいばあさんだったに違いないとそのときは思ったのだが・・・回復するにつれ、すごい憎まれ口をきくばあさんだったことが判明した。まあ、しかし、家人にとってはかけがいのない人に違いない。
退院したおばあさんが自営のお店番をして元気にしているといううわさを聞いた。

やっぱり、患者さんにとって家族の存在が1番大切なことだと思うのだが・・・。
2006 07/13 08:58:22 | 日記 | Comment(0)
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