小田実さんが亡くなった。 市民の視線貫き、その行動力は国動かしたといわれる。 その著作は数冊読んだが、TVで訥々と喋る姿に共感を覚えた。 べ平連での活動は有名で、西部劇等から「正義の味方アメリカ軍」と思っていた私の意識を一変させてくれた。
アジアを旅したベストセラーの旅行記「何でも見てやろう」。 「ベ平連」代表として率いたベトナム反戦運動、阪神大震災で被災者として訴えた市民立法……。 「国籍や民族に縛られない、対等で自由な市民がつくる世界」の実現を目指し、「地べたをはう」生き方にこだわった。
ベトナム戦争の片方の当事者であるアメリカの一方的な軍事介入に反対・抗議する事を主な目的に発足した事もあり、 当初から反米(その裏返しとしての容共)的な要素が含まれていたのも事実である。 しかし、基本的に「来る者は拒まず・去る者は追わず」の自由意思による参加が原則で、 その「いいかげん」とも評された程の自由な雰囲気により、学生から社会人や主婦など、 職業や社会的地位、右派左派などの政治的主張を問わず、多くの参加者を呼び寄せる事になった。
そして、自らも被災した95年の阪神大震災では、 被災者の生活再建支援に公的資金の支給を求める市民団体「市民=議員立法実現推進本部」を結成。 その運動は「被災者生活再建支援法」に結実した。
政治活動にばかり関心が向かいがちだが、小田の作家としての業績は大きく、 中上健次、大江健三郎、開高健、高橋和巳ら多くの文学者と親交があり、 これまで数多くの小説・評論・エッセイを世に送り出している。
私の青春時代に多くの影響を与えてくれた小田実さん、心よりご冥福を祈ります。
(ウィキペディアより) ベトナムに平和を!市民連合(ベトナムにへいわを!しみんれんごう)は、日本における代表的なベトナム戦争反戦平和運動・反米プロパガンダ活動団体。略称は「ベ平連(ベへいれん)」。運動団体といっても規約も会員名簿もなく、何らかの形で平和運動に参加した人や団体を「べ平連」と呼んだ。
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