◆ 野鳥写真マナー
野鳥の写真を撮ったり印刷物に掲載したり
インターネットで公開したりする場合は、
「やさしいきもち」に加え、
以下のマナーをお守りください。
また、保護、研究、普及教育など、
野鳥保護につながる特定の目的を持った撮影の場合でも、
十分な注意と配慮が必要です。
営巣中(巣作り中含む)の巣
(巣穴・巣箱・巣台などを含む以下同じ)、
およびその巣にいるヒナあるいはその巣に入ろうとしている
親鳥の撮影は避けましょう。
国内への渡来の少ない珍しい種は、
主な生息地や渡りのルートから外れて飛来した場合が多く、
鳥が弱ってしまっているケースもあります。
その鳥が十分に休んで採食もできるように、
接近し過ぎや、飛ばせてしまうような撮影は避けましょう。
撮影を目的とした餌付け、音声による誘引、
ストロボなどの人工照明の使用は避けましょう。
公園やいろいろな人が利用する公共の場所などでは、
撮影のために植物の移植や剪定、
土砂や岩石の移動といった環境の改変は控えましょう。
通行の邪魔にならないよう撮影してください。
特に道で集団になっていたり、三脚を並べていたりすると、
通行の迷惑です。
また、駐車は通行や近隣の迷惑にならないよう
十分に配慮しましょう。
近隣の方々の生活や仕事を覗くような形にならないよう、
レンズの向け方にも注意しましょう。
印刷物やネットなどに写真を掲載する場合は、
以上のことに留意して撮影されたものを使用するようにしましょう。
◆ 野鳥観察マナー
野鳥の観察では、「やさしいきもち」に加え、
以下のマナーをお守りください。
国内への渡来の少ない珍しい種は、
主な生息地や渡りのルートから外れて飛来した場合が多く、
鳥が弱ってしまっているケースもあります。
その鳥が十分に休んで採食もできるように、
接近し過ぎや、飛ばせてしまうような観察は避けましょう。
国内への渡来の少ない珍しい種の観察情報を
ネットに発信したりマスコミなどへ提供したりする場合は、
その場所へ観察する人が大勢集まりトラブルになることもあるので、
細心の注意を払うとともに、
地域での事前の相談も行うようにしましょう。
通行の邪魔にならないよう観察してください。
特に道で集団になっていたりすると、通行の迷惑です。
また駐車は、通行や近隣の迷惑にならないよう
十分に配慮しましょう。
近隣の方々の生活や仕事を覗くような形にならないよう、
双眼鏡や望遠鏡の向け方にも注意しましょう。
野鳥の写真撮影は、その種や時期、
場所によっては悪影響を及ぼします。
今回はまず、新しく変えた標語の写真撮影の部分について解説します。
き:気をつけよう、写真、給餌、人への迷惑
(これまでの標語は「着るものにも一工夫」)
撮影が、野生生物や周囲の自然に悪影響を及ぼす場合もあるので、
対象の生物や周囲の環境をよく理解した上で
影響がないようつとめましょう。餌を与える行為も、
カラスやハトのように人の生活と軋轢が生じている生物、
生態系に影響を与えている移入種、
水質悪化が指摘されている場所などでは控える必要があります。
また、写真撮影や給餌、観察が地元の人や周囲の人に
誤解やストレスを与える場合もあるので、
十分な配慮をしましょう。
●増えてきた撮影の問題
会にはかねてから、特に子育て中の野鳥、
警戒心が強い猛禽類や希少種などの
写真撮影について危惧する意見や
実際のトラブル情報が多く寄せられおり、
年々増えています。撮影のために巣に接近しすぎたり、
近くで長時間ねばったりなどの行為によって、
繁殖を放棄したイヌワシやシマフクロウの
事例も聞いたことがありますし、
エトピリカでも営巣への影響が懸念されています(2001年6月号38頁参照)。
また、「巣立ちの瞬間」などの映像がテレビで紹介されることがありますが、
撮影の影響で巣立ちが早まってはいないか、
親鳥による給餌への影響はないかなど、心配されることが少なくありません。
●撮影のプラス面
野鳥の種の生息確認は、以前は採集や標本によっていましたが、
写真記録が採用されるようになり、
鳥の命を奪わずにすむようになりました。
また、近年では素晴らしい写真集や報道が
人々の野鳥への関心や理解を喚起してきたという側面もありますし、
撮影映像によって野鳥の生態が解明され、
保護が進むこともあります。
撮影のプラス面を生かし、
マイナス面を減らすにはどうしたらよいでしょうか?
●相手をよく知ろう
野鳥を脅かさずに撮影するためには、
「どんなことが、どの程度影響するのか」など、
まず撮影対象となる野鳥のことをよく知ることが必要です。
逆に言えば、生態をよく知らないのなら撮影は控えるべきです。
特に、ヒナの餓死などの取り返しがつかない事態が
懸念される繁殖期や希少種については
より慎重でなければなりません。
たとえ野鳥をよく知っている場合でも、
どの程度なら撮影してもよいかは、一概に判断できません。
例えば、人に接近して繁殖するツバメでも、
雌雄、個体、繁殖の段階などによって、
人への警戒の度合いが違います。
対象とする個体の警戒心の強さや、
それに与えるであろう影響の大きさは、
継続した観察を行うなどしなければ分からないでしょう。
撮影を始める前に、充分な下調べや
観察を行うよう心がけてはいかがでしょうか。
そうすれば、野鳥に与える影響を軽減できると同時に、
撮影の際に参考になる有益な観察事例も得られ、
撮影者にとっての利点もあるのではないでしょうか。
バードワールド
野鳥撮影のマナー
「野鳥にやさしい撮影を!〜鳥をよく見てあげて〜」
近年デジタル機材の普及などにより、
野鳥撮影人口は増加の一途です。
撮影によるトラブルも絶えません。
基本は鳥をしっかり見てあげること。
鳥は必ずシグナルを出します。まずは観察。
そして鳥にやさしい撮影を心がけましょう。
撮影場所では大きな声を出さないであげましょう。
平気に見える場合でも、鳥たちは驚いているものです。
機材をかついでの大きな動きは鳥たちにとって非常に脅威です。
大きな動きは控えましょう。
繁殖場所での撮影により近年、
営巣放棄など様々なトラブルが続出しています。
できれば、営巣中の撮影は自粛しましょう。
また、鳥にとっての境界線と、
撮影側の作り出す境界線は異なる場合がほとんどです。
声をかけあったり、紐をはるなどして、
鳥たちが安心して子育てをできるようにしてあげましょう。
撮影のために巣の周囲の枝を切る人も少なくありません。
こういった行為はもってのほかです。
ねぐらも鳥たちにとって大切な場所です。ねぐらを変えてし
まうほどの行為をしないようにしましょう。
鳥に近づくときは、鳥の動きをよく見てできる限り低姿勢で。
近づきながら何度も立ち止まって、
鳥が警戒してキョロキョロと周囲を見回していないかなど確認して、
無茶をしないように心がけましょう。
都市部では、人家にカメラを向けないこと。
農地では、畦を壊したり、農作業の邪魔をしないこと。
湿地では、木道からはみだして湿地に入り込まないこと。
当たり前のことですが、撮影場所にあわせて行動しましょう。
鳥へのやさしさだけでなく、撮影者同士、
他のバードウォッチャーなどへの配慮もお忘れなく。
当サイトでは、営巣写真(ツバメなど一部をのぞく)や、
フクロウ類の目を無理に日中に開けさせるような
行為の自粛をお願いしております。
また場所を特定できる情報に関しましては、
掲載しないように自粛をお願いしております。
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