２０日午後１時４０分（日本時間２１日午前３時４０分）ごろ、テキサス州ヒューストンにある米航空宇宙局（ＮＡＳＡ）ジョンソン宇宙センターの２階建て事務・研究棟「４４号棟」に銃をもった男が侵入し、２発発射して２階部分に立てこもった。ヒューストン警察によると、約３時間後に発砲音がしたため警察が突入したところ、男性２人が死亡、女性１人がイスにテープで縛られていた。
死んでいた１人はＮＡＳＡの契約会社に勤める容疑者の男（６０）で、侵入直後に人質のＮＡＳＡ職員の男性の胸部を撃って殺し、警察が説得のための連絡手段を確立しようとしているさなかに自分の頭を撃ち抜いたらしい。女性は軽いけが。ＡＰ通信は警察の話として、容疑者と男性の被害者の間には争いがあったとしている。
ＮＡＳＡは研究棟の職員を避難させるとともに周辺の道路を封鎖。バージニア工科大の事件後とあって、ブッシュ大統領も事件発生について知らされたという。
ジョンソン宇宙センターは宇宙飛行士の活動拠点で、日本人飛行士６人もここで訓練している。宇宙航空研究開発機構ヒューストン駐在員事務所によると、事件発生時には星出彰彦飛行士（３８）がセンター内にいたが、携帯電話で無事を確認したという。他の５人は出張やセンターの外にいて無事だった。
星出飛行士はＮＡＳＡ当局から「いまいる建物から動かないように」という内容の電子メールを受け、センター内に２時間余りとどまった。午後４時ごろ、立てこもり現場から離れた建物にいる職員に対し「移動許可」を伝えるメールが送られてきたという。
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