さて、今日も今日とて店長代理。

明日まで帰らぬとぬかした馬鹿店長に代わり
五月雨さんが店長を務める某バーへようこそ。



…いや、なんか客来ないんだけどね。


なんだろう、土曜日だと言うのに
一見さんどころかいつもくる常連さんすら来ない。
店長が居ないことが周知の事実になって
来なくなったのだろうか・・・ショック。


と、被害妄想に陥っていると
ドアを鳴らしお客さんが来店。


流「いらっしゃいまｓ

店長「うぃーっすｗｗｗ」



いや、うぃーっすじゃねぇよ。


詳しく聞いてみると
日曜まで帰らないはブラフで
もともと今日帰る予定だった。
そして
「捻くれ者の五月雨は送別会やるって言ったら断るな…」
との予想のもと、サプライズ送別会をするため
今日の行動に至ったらしいです。


捻くれ者扱いは少し不満ですが
やるって言われたら断ったと思うので
あまり反論できずにそのまま送別会ムードへ。

店長代理から一転、お客様モードの五月雨さん。
店長や駆けつけた同僚、常連さんに囲まれ
和気藹々と送別会です。


流「いやぁ…しかし店長、サプライズカッケェっすねｗｗ」
長「まぁ、良い男はサプライズが上手いのさｗｗｗ」
流「いや、素直に驚きましたよｗｗ明日まで働かされると思ってましたしｗｗｗ」
長「俺、そんな酷い奴じゃねぇよｗｗ現に帰ってきたろ？」

流「てっきり、フラれて早く帰って来たのかとｗｗ」


長「あ・・・うん・・・」


図星だったようで


クソ、やっぱ明日まで帰る気無かったんじゃねぇかよ。
フラれて帰ってきただけなのに
前々からサプライズ計画してたようなこと言いやがって…


…感動した分を帰して欲しいです。


そんなこともありちょっと拗ねていましたが
店長が「これ、飲む？」と出してきたお酒を見て
機嫌は一転、蝶☆ご機嫌レベルに。
そのお酒が


竹鶴35年。


キターーーーー!!
と叫びかねないレベル。
定価で７万ぐらいするので
手を出したことは無かったのですが
それを今回はなんと店長が
「好きなだけ飲んでいいよ、選別。」
と言ってくれたのです。



フヒ、フヒヒヒヒヒ…



キモい笑いも漏れてくる程の嬉しさ。
早速飲んでみました。


・・・美味い。


強いお酒には必ずあると思っていた
強烈なアルコールの刺激を感じさせないほどの
まろやかな味わいと香り。
それでいてしっかりとした個性があり
味と香りが確固たる主張をしてくる…


…これは、美味い。




正直、現金で１０万渡される以上の喜び。
何コレ、美味すぎる。
うめーーーーー


ゴクゴクゴクゴク…



数時間後




まさか空にしてしまうとは…



うん、一瓶を見事に一人で飲みほしたよ。
高いお酒って悪酔いしないって本当なんですね。
シラフとさほど変わらぬままフィニッシュ
おかげで店長が


「まさか全部飲まれるとは…」


と考えていそうな泣く寸前のような顔をしたあと

「開けたら風味が無くなる前に消化したいし
　せっかくの最後だからね。」

って笑顔で言ってくれたところまで
しっかり観察できました☆


…店長、本当にゴメンナサイ。


てか店長も飲みたかっただろうに
見事に誰にも分けずに飲みきりましたからね。

うるっせぇなぁ、素がガキなんだから放っておいてくれよ。
好きなものは独り占めしたいんだよ、すみませんでした。




さて、まぁ良い送別会でした。
竹鶴35年、堪能させていただきました。


で、ふと思ったこと。


３５年まろやかすぎ、正直１７年が一番好き。




店長ゴメン、本当にゴメン。