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「網膜動脈閉塞症」は、 発症するとどのような症状が出るのでしょうか? それは、どの血管が詰まったかによって違ってきます。
それでは、部位別に、その症状を見ていきましょう。
【網膜中心動脈閉塞症】 「網膜中心動脈」は、眼球のすぐ裏にある、 心臓から直結した太い動脈です。
網膜中心動脈が閉塞すると、 網膜全体に血液が行き届かなくなり、 光を感知する機能を失います。 そのため、突然目が見えなくなったように感じます。
【網膜動脈分枝閉塞症】 「網膜動脈分枝」は、視神経内を通ってきた動脈が、 視神経乳頭で枝分かれし、 網膜の全体に広がった部分を言います。
網膜動脈分枝は閉塞しても、 「枝」の部分だけの血流が止まることになります。 他の部分は、通常通りに機能しています。
そのため、症状としては、 閉塞が起こっている部分だけで、 視野が見えなくなります。
例えば、網膜の上半分が閉塞していると、 視野の下半分が見えなくなります。
また、黄斑が閉塞しなかった場合、 視力の低下が起こりません。 しかし、黄斑に閉塞が起こった場合には、 目が見えなくなります。
※他に【毛様網膜動脈閉塞症】もあります
網膜中心動脈閉塞と網膜動脈分枝閉塞の、 発症比率は、ほぼ1対1です。
どれを発症する場合にせよ、目が見えなくなる、 視野がかけるといった症状は、 それ以前に自覚症状がなく、突然出ることが多いです。
しかし、「一過性黒内障」と呼ばれる、 目が数秒見えない、目の奥が痛い、 頭痛がするといった自覚症状を、 「網膜動脈閉塞症」の発症前に感じることもあります。
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