あまり知られていない長野県の南信州、木曽南部のご紹介をします。
2009年 12月 12日 の記事 (1件)
今日12月12日の南信州新聞で10ページ目で約半ページを使って飯田市社会福祉協議会と飯田市結婚相談所がときめきパーティーを開いたとか、天龍村で世話やき応援団が30代から40代の5割近くが未婚男性を何とかしようと活動しているとか、飯田市勤労者協議会が様々な婚活イベントを企画しているとか、民間結婚相談所なども様々なイベントを開催していることが紹介されています。新聞には載っていませんでしたがお隣の阿智村でも村長も必死になって女心のつかみ方講義をしているとのこと。
私なども辰野町中心部から15kmぐらい山奥の集落に生まれ、本来なら炭焼きと農業、土木で生きていく人生を歩むところでしたが、父や母のおかげで、運よく大学まで出してもらい、薄給ではあったものの子供3人をもうけ、大学は奨学金を活用し、妻の実家に泊めて貰うなどのお世話になりながらを何とか卒業してもらったのですが、もし戦後日本の高度成長期が無かったら、今でも農業や今では炭焼きはもう無いですが、どこかの土木現場か工場で働いているところで、子供たち3人の教育もできず毎日ブログの更新をしているどころではなかったと思います。
こうしてみますと、南信州の山々に囲まれた地域で、工業らしい工業は無く、土建業と農業で暮らしている跡取り息子との結婚をして今の政治経済で明るい未来を描くなどと言うことができない状況で、うら若き女性が農業や林業に従事している男性との結婚を考えるとは思えません。男性がとてつもなく魅力的で親の反対を押し切ってでも鍋釜下げて嫁ぐと言う場合は全く別で、こういう男性で無いと田舎での結婚は難しいのではないかと思うのです。一般的に農業や薄給の男性と娘を結婚させようという場合、親が下見をして判断することが田舎では多いので、その段階で跳ねられてしまいます。
女性とすれば今までの社会、何とか仕事はあったし、工業社会で働く男性をたくさん見てきたし、何も苦労してとてつもなく素晴らしい男性でも無い人と結婚し一生を過ごす必要は無いと、地域コミュニケーションの中に溶け込み結婚相手を探そうと言う気持にならないのもうなずけるところです。
昔なら国策で産めよ増やせよというわけで、結婚しないなど非国民だというわけで親も親戚も寄ってたかって相手を見つけ結婚させると言う時代もあったのですが、今は時代も違い結婚は個人の自由ですから、余程魅力的で鍋釜下げてもと言う人は少ないことから、せめて収入は都会で働く男性と同じで、年金も厚生年金と企業年金を合わせたくらいが保証されるというようにもって行かないと田舎に住む男性はなかなか結婚ができないと言うことになると思います。
実は昨日、待ちに待った63歳からもらえることになっていた厚生年金の裁定書が届いたのですが、それを見て一安心。農業や林業で暮らしている人は国民年金しかないので月6万から7万円。どうして暮らしていけるのでしょうか。田舎でも月30万円は無ければ冠婚葬祭の付き合いもして旅行もして、次から次へと出てくる新製品を購入してと言うような生活はできません。こう言う事から、田舎を維持して国を守るためには、田舎の若者たちがいかに都会の若者たちと同じレベルの収入を得られ、老後も国民年金で十分暮らしていけるようにすると言うことを本気になって考え、実現していくことが必要だと思います。
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