あまり知られていない長野県の南信州、木曽南部のご紹介をします。
昨日のヘリコプターに乗って青ヶ島に到着。御蔵島旅行を思い立ち地図を見ていたら八丈島よりより南に小さな島があり青ヶ島と書いてありました。鬼が島の間違いかと思ったぐらい全く知らない島でしたが、どうせ八丈島まで行くならこの機会に立ち寄って見たいと好奇心が騒ぎ出し計画の中に入れたのですが、結果としては良かったです。

こういう所で島に食らいつき人々が住んでいてくれると思えば、私達信州の山奥に住む人間もそれなりに地域にへばりつき、農山村を維持しなくてはと言う思いが湧きます。最近の風潮として効率ばかりが叫ばれ、投資効率の悪い僻地を切り捨てるようなところがありますが、もっとも大事なのは、故郷を思い国を愛する人々の育成であり、そのためには子育てはこういう田舎ですることが大事だと思います。それがあったから、戦後の日本の復活には農山村から大量の人材を動員できたのだと思います。

そして産業の巨大化、都市部の人口増大ばかりを推進した結果、都市部と農山村の格差増大、少子高齢化の進行や食料自給率の低下、教育格差に悩む日本になってしまったのだと思います。やはり国土全体が平均的に維持されて、都市部からも人が田舎に来ても都市部と同じレベルの生活ができ、教育も同じようにできると言うインフラの整備もしておくのが政治の役割だと思うのです。

実際青ヶ島に来た日は村の年に1回の社会福祉協議会によるチャリティーバザーなるものがあり、宿泊場所の女将さんは本来は青ヶ島には食堂が無いので料金の中には、昼食代が含まれているそうなので、私の昼食を出さなければいけないところ、バザー会場でも村の特産物を使った食事ができるとのでそこで食べてくれないかと言うこと。女将さんもその食事作りの担当になっているらしく、そこへ行けばいろいろの人に会えるし楽しいですよとのこと。もう気もそぞろなので、それで結構ですと言ってレンタカー屋さんまで連れて行ってもらい分かれました。人口の少ない島なので年に一回の行事は村中総出でやって大きな楽しみになっているようでした。

これが都会のお祭りではこうは行きません。そこに昔から住んでいる人、これからそこで家を建てて住もうとしている人は別にしても、アパートや下宿人の多い地域では、その人たちは仮の宿ですから、よっぽど暇でもなければ参加しないと思います。こうして故郷に対する愛着心が薄れていくわけです。子供たちは小さい頃からの行事として身も心も故郷になじんでいくことができます。

子供たちにもいろいろ聞いてみましたが、素直で礼儀正しくよく教育されていました。私の住む南信州でも山奥の村に行くほど子供たちは礼儀正しく教育されています。最も驚いたのは、レンタカー屋さんでこの村では車に鍵をかけるということをしなくても大丈夫で、鍵を車に付けっぱなしでもいいですよと言うこと。実際バザー会場で駐車場を見たところ、車の窓は開けっ放し、鍵を付けっぱなしの車も見かけました。本来日本と言う国は昔はそうであったと思うのです。私の住んでいる飯田市の隣の村では家に鍵をかけるなんてことはつい数年前まではしなかったのですが、食費に窮した人が殺事件を起こしてから鍵をかけるようになったとのことです。

小さな規模の集落では、何をするにしてもみんなで力を合わせないとできないと言うことがあって、助け合いの精神、信じあって生活をしていくと言うことができるのだと思いますが、都会ではこれが難しい。小さな離島などでは、日本のよさがたっぷりと残っているようです。お金になるバイオエタノール生産とインフラさえ整備されていれば、こういう田舎にあこがれて戻ってきたり、都会で仕事の無い人たちの中でも移住してくる人が多くなるのではないかと思います。

ウィッキペデアによる青ヶ島紹介
2009 05/14 08:32:06 | none | Comment(0)
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