あまり知られていない長野県の南信州、木曽南部のご紹介をします。
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ちょっと外に出てみたら車は雪に覆われていました。明るくなったら道路の雪かきをしなければなりません。飯田でも市街地は行政が雪かきをしてくれるのですが、ちょっと山に入ったところは住民が自分たちの地域は自分たちで雪かきです。予算さえあれば業者を使って雪かきもできると思うのですが今はまだ無理です。私の住んでいるところは幸運にも建築業者がいて従業員のために機械で雪かきをしてくれるので大助かりですが、家の周りだけは自分たちでします。 ところで、大阪のセミナーで聞いたところでは、あれやこれや良いことを言うので、私の経験上からICT推進の際困ったことを質問してみたのですが、やはり回答はシステムは提供するがその運用は自分たちでしてくれと言うもの。これでは到底維持運用はできないと思いました。 テーマはICT活用による「見える化」と言うことでしたが、一つは経営上の問題点が見えるようになっても、それに対する打ち手が判らなければどうにもならないわけで、かって現役の頃、製品のロット毎の品質が管理限界に達しているかロットについている品質記録データをパソコンに打ち込んで過去数ヶ月間のデータと比較し管理限界にはいっているか判定するプログラムを作って試したことがあるのですが、ロットアウトになり出荷できないと言うことが判っても、そのロットを出荷しなければお客様に大迷惑をかけると言うことで、全員で全検したことがあります。本来は問題点を洗い出し手を打った後出荷しなければならないわけでしたが、問題点を洗い出す力が無かったのです。そのうちにこのシステムはうやむやになってしまいましたが、ICTによる見える化ができてもそれに対応した打ち手をマニュアル化できて、実際にその対応ができる訓練を積み重ねないと、ICTによる危険信号が生きてこないと言うことになります。 もう一つは、自部門の業務の効率化に上部からのデータを紙でなく、パソコンに提供してくれないと自部門に必要なデータに加工できないという事で、ホストコンピュータ側に申請しても、従来のシステムを変更することをなかなかやってくれないと言う問題があります。上層部がICT活用と言うことに対して理解が少ない場合、こう言ったことでもめるので、こう言った時コンサルタントが上層部を説得してくれるかがが重要ですが、これも今回質問したところ、自分たちはシステムを作ることが仕事なので、できないとのこと。 こういう田舎の町でパソコンにもインターネットにも触れたことが無い人が多い状況では、ICT活用といってみても、先ず何のことだか全く理解されないことが多く、コンピュータから出される様々なデータを見ても迅速に対応するマニュアルを作ったり、マニュアル実行訓練なども受け入れられるか疑問ですし、これはなかなか大変なことだと思いました。田舎はゆっくり変化していくところがありますから、そのうちには電話やファックスのように普通に使われるようになると思いますが今のところは大変です。
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