ここにブログがあることを忘れてたわけじゃないよ^^ ウィングスの結果です。
三次通過。
うーん。 前回よりは上がったけど、撃墜王には及ばず。まあ「それだけの話」ではあるからなあ。もうちょっとファンタジーちっくというか、普通じゃないかんじにした方がよかったか。この話では無理だけど。
そんでまあいつものように以下冒頭。なんか見直したらこっぱずかしい名前使っててwwwww
告白を拳で撃退したのは初めてだった。 だが告白された方である舞阪そらとしては、空白の後一瞬でそこまでしてしまった己につかの間呆然としたものの、すぐに立ち直って開き直るように、悪いことをしたという後悔を秒速でいずこかへと吹き飛ばしていた。殴って当然だとも思っていたから、救いようがない。 「ひどいよ…いきなり殴ることないじゃないか…」 「ああ、悪いな」 謝りながらもその声には誠意の欠片も見受けられない。だがそれでも彼に殴られた方は、痛そうに頬を押さえながらもどこか嬉しげに立ち上がった。 放課後の教室で二人きりという、あまりにもベタなシチュエーションだったが、そらの心には暴力を振るった罪悪感もなければ、告白されたことへの動揺もない。ただ静かに燃え上がる怒りに身を任せ、彼をそこへと追い立てた張本人を冷たく見据える。 すらりと背が高く、日本人離れした異国風の外見と立ち居振る舞い。その胸元には丸みを帯びたふくらみもなければ女子の証であるリボンもない。代わりにネクタイをしている。そらと同じく。 御陵廉汰。一週間ほど前に転入してきたばかりの、男子生徒である。 「悪いついでに、俺は男だ」 「知ってるよ」 印象的な蒼い目は同性のそらから見ても美しかったが、しかしそこに常識は埋め込んでいないらしい。夕日を受けて輝いて見えるのは、自発的にキラキラさせているのか、それとも反射を露にするほど潤んでいるのか。 「でも、僕は本当に君が好きなんだ。この気持ちに偽りはないよ」 「くだらない冗談はやめろ」 「冗談なんかじゃない! 真実君を愛している!」 大仰な台詞回しに気圧されたように、そらは眩暈を感じてよろめいた。ついでに一歩後退して、廉汰から距離を取る。近くにいたくない。 「真実、ね…。だったらなんで自分が殴られたのか、わかってるのか?」 そらには、彼を変態だと罵って嫌悪感露にその思いを散々に踏みにじることだってできた。事実、ぞっとしたからこそ手が出たといえなくもない。だが根本的な理由はそうではないのだ。 廉汰は悲しげに顔色を曇らせ、しおらしそうに俯いた。 「ああ、ごめん…。好きって言っても、友達としての愛情なんだ。でも僕は、本当に君を」 「違う」 取ってつけたような言い訳をすげなく遮って、きょとんとする廉汰の白い顔に、そらは怒りを叩きつける。 「一目惚れって、言ったんだ、お前」 「ああ…うん」 「どういう意味か、分かってるのか?」 「え?」 それがどれほどそらの心を抉るとも知らずにいる男の胸倉を、彼は怒りに任せて掴み上げる。もっともそらの方が背が低いから、いまいち格好はつかなかったものの。 それでも彼の怒りが廉汰に伝わるのには、充分な距離だ。 「一目見て惚れた…つまりお前は俺の外見だけを見て、好きって言ったんだ。中に詰まってるものなんかどうでもいいってな。そんな奴の告白が、信用できると思うか?」 目を瞠り言葉も出ない様子の廉汰を突き飛ばすようにして、そらは教室を出て行く。一人残され呆然と立ちすくむ男を視界に入れないように、足早に。
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