「ツンデレラ」二次通過。 「寵愛カタルシス」(7月頃にforbiddenloverで書いてたヤシ)一次通過。
な、なんだってー!
ツンの方は、もう自分でもどうかってくらい、ツンデレとは別物な件。 寵愛は、救いのなさすぎる暗い話。バッドエンドだし。 でも「その他」扱いでもなければ」BL度が薄いと罵られることもなく。
てか、その判定でいいのか、DEAR+!! 電撃の壁が高い…というか一次ですら遠く及ばない実力だと思い知ったばかりなせいか、甘すぎるような。まあBLとラノベは違うわけだが。 てっきり一次にも及ばんと思ってたから。 まあそれでも這い上がれないわけだが。
YOUラノベ調で書いちゃいなYO!って総評に書いてあったので(センシティブな内容よりはライトタッチな、読者が取っ付きやすいのを、みたいな…)、今度はラノベ風を目指してみるかな。 明るいノリの方が本来の私っぽいんだけど。なぜかついつい暗くなってまうねん…
以下、ツンデレラ冒頭。 書き出しは、悪くないんだけどな…
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妹が勝手に履歴書出しちゃって、とかほざく奴を心底見下した目で見てきた。この場合、別に親類でなくとも友達でもいい。とにかく自分以外の意思でこの場にいるのだと、自ら選んだわけではないのだと言い訳する奴等。 馬鹿か。 てめぇで出したんだろうが。人のせいにしてんじゃねぇ。自分以外が選んだと見せかければ自分が慎ましやかな性格にでも見えるってのか? とはいえ実際に、そうやって他人を薦める奴の気も知れない。せめて本人に了承を取れ。そうやって引っ張りだされた本人がその仕事を好きになるとは限らないだろう。 そんな奴は家族でも友達でもない。心底軽蔑する。 だから俺は、自分の家族がその手の言い訳として使い古された手法を用いるとは、思いもしなかった。 俺の場合は母親で、さらにシングルマザーで、彼女は親からも勘当状態にされていたから、誰も止める人はいなかった。というより彼女は誰にも話さず出したわけだけれど、息子の履歴書を、勝手にアイドルオーディションに。 そして嫌々ながらに受けたはずなのに受かってしまい、学校に通う傍らこうしてアイドルとして励む俺がいる。 宍戸有也、十五歳。 中三だがこのまま受験はせずにアイドルを続けていくだろうというほどには、顔と名前を売っている。というか周りのように受験勉強なんか、今更できるわけもない。最終学歴が中卒という不名誉なものになってしまうが、仕方無い。 高学歴が普通にステータスとして芸能人にくっついている時代、パーのアイドルなんて今時冴えないことこの上ない。干されるのも時間の問題かもしれないが、やめるにしても周囲がまず許さないだろう。 今や家計を支える立派な柱と化した俺。売り顔は他にもできてそろそろ弱小から中堅になろうとしている事務所だって、簡単には首を縦に振らないだろう。もともと他になりたいものも見つかっていなかったのだから、もうしばらくはここにしがみついているしかない。不本意であっても。 他にももう一つ、人には言えない理由があるのだけど。 冴えない俺の前には、俺より先に冴えなくなった一応先輩アイドルが二人。同じグループだから年上でも同期になるが、俺は彼等に敬意を払ったことはない。だからといって仲良しこよしってわけでもない。意味のないことはしない。時間の無駄だから。 今だって時間の無駄が続いている。 「宍戸、お前いい加減にしろよな」 不機嫌極まりない顔で苛立たしげに壁を叩いたのは、小田桐。一応は『ゲシュタルト』のリーダーだが、彼にまとめ役たる素質があるとは思えない。ただの目立ちたがり屋。ただのキツネ顔。 「あんたの話は回りくどすぎて言いたいことがわかんないな。はっきり言えば?」 「言ってるだろ、アイドルなんだから少しぐらい笑えって。お前が仏頂面してるせいで俺らの印象まで悪くなんじゃねぇか。お前、強調性ってもん、ねぇの?」 「笑ってるじゃないか」 「お前が笑うのなんてお笑い番組出た時だけじゃないか、ああいう下品な番組に出るとゲシュタルトの印象まで下がるんだよ。わかんねぇかな、そういうの。お前みたいな奴にはさ」 「素質ないんじゃないの? いっそやめたら、宍戸クン」 こうやって廊下の片隅の自販機の影でこそこそと年下いびるのは印象下げることには、小田桐の中ではならないらしい。声を潜めているし彼の体で隠れているから、見えないと思っているのだろう。 彼に追従するような発言をしたもう一人は樋口。 髪をカールさせたり目を大きく見えるようにメイクさせたりして本人は必死で『中性っぽい、どちらかといえば女の子みたいな男の子』という、普通努力する方向は逆だろうと思うようなキャラを作っているが、実際の顔は豚にほど近い。しかもその手のキャラは、最近出てきた新人がかっさらって、とっとと自分のものにしている。 狐と豚。俺のいるグループはアイドルなのに動物園。 そういう俺も、猫に似ていると言われる。鏡を見た限りどこを見たらそんな印象が出てくるのかは疑問だが、揃って言われるので猫なのだろう。猫は動物園にはいないが。
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