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前回に引き続きまして、赤ちゃんの心臓や血管の病気についてご紹介していきます。 赤ちゃんや幼児期の場合は、まれに機能性心雑音と診断されることもありますが、多くの場合は自然に消えていきますので心配することはありません。 ですが、重症な場合は症状が悪化することもありますので今回も引き続きご紹介していきます。
心房中隔欠損症 ・左心房と右心房の間にある仕切りに穴が開いたものです。 左心房には肺から新鮮な血液が送られてくるのですが、穴が開いていることのよってその血液は右心房に流れ込んでしまい、さらに右心室→肺→心臓という流れになってしまいます。 これは言わば空回り状態で、心臓にかなりの負担がかかることになってしまいます。 ほとんど症状がないため、小学校入学時の心電図検査にて見つかることも少なくありません。 手術は必要ない場合がほとんどではありますが、穴が大きい場合は大人になってから負担となることもありますので手術ということもあります。 手術後は制限もなく普通の生活を送ることができます。
動脈管開存症(ドウミャクカンカイゾンショウ) ・赤ちゃんがママのおなかの中にいる時期に大動脈と肺動脈を繋いでいる管が、動脈管です。 生まれてすぐに呼吸をすることによって閉じるものですが、動脈管開存症の場合はこの動脈管が開いたままの状態となってしまいます。 これにより、肺に負担がかかり心臓の機能も低下させてしまいます。 症状としては、呼吸困難を起こします。 また、哺乳力が弱いため、うまく栄養を摂れず体重が増えません。 生後1か月ころまでに自然に閉じることもありますが、重症な場合はすぐに手術が必要となります。 また、この1か月を過ぎても閉じない場合にあとから閉じるということはありません。
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