米大手金融機関、傷み激しく。
サブプライムの闇はやはり相当、深いらしい。
損失を出しても出してもとどまることを知らず、深い穴倉に落ち込む様は、10年前の日本にどこか似ている。
世界の金融機関時価総額、
米シティ首位転落・サブプライム響く
世界の金融機関を対象に、12月25日時点の株式時価総額をランキングしたところ、米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題で巨額損失を出した米シティグループが昨年の首位から4位に転落した。
首位になったのは英HSBC、2位には中国建設銀行が入るなど欧州・中国勢が健闘。邦銀は三菱UFJフィナンシャル・グループの11位が最高で株式市場で存在感を示せないでいる。
ランキングは調査会社トムソン・データストリームのデータを基にまとめた。(日経サイト)
シティなど3社、10−12月に評価損336億ドル・米証券予想
【ニューヨーク=山下茂行】米証券大手ゴールドマン・サックスはこのほど公表した調査リポートで、米金融大手のシティグループ、メリルリンチ、JPモルガン・チェースの3社が10―12月期に合計336億ドル(約3兆8000億円)の評価損を計上すると予想した。
信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)を裏付けとした証券化商品の価格下落が響く。
予想によると評価損はシティが187億ドル、メリルが115億ドル、JPモルガンが34億ドル。このうちシティは11月上旬に
「9月以降にサブプライム関連の評価損が80億―110億ドル発生した」ことを明らかにしたが、ゴールドマンは当時の損失予想を大幅に上回ると見込んでいる。
3社は7―9月期には合計で175億ドルの損失を計上している。
証券化商品の一種である債務担保証券(CDO)の価格下落が続いていることが主な要因。CDOはサブプライムローンを裏付けとする住宅ローン担保証券(RMBS)などをさらに証券化したもので、証券化商品のなかでは比較的リスクが高いとされる。
シティ、資産売却検討・米紙報道、日本の事業も対象か
【ニューヨーク=米州総局】欧米の大手金融機関がサブプライム問題を受け、不採算事業や資産の売却に動くとの観測が出てきた。
28日付の米ウォールストリート・ジャーナル紙は、シティグループが学生向けローン会社や自動車ローン事業、日本の消費者金融事業を中心に最大120億ドル(1兆3600億円)規模の資産売却を検討していると報じた。同紙によると、欧州のHSBCホールディングスも自動車ローン事業を売却する可能性があるという。
シティはブラジルのクレジットカード会社株や米国内の銀行支店の店舗を売却することもありうるという。同時に2万人の人員削減、減配も検討中だとしている。欧米金融機関は国外の政府系投資ファンドから資本注入を受けているが、一段の損失拡大で資産売却による資本増強を迫られる可能性がある。
(日経サイト)