納入業者に不当な値引きや返品の受け入れなどを要求したとして、公正取引委員会は７日、独禁法違反（優越的地位の乱用）の疑いで、関東や近畿で家具店やホームセンターを展開する「島忠」（さいたま市）の本社を立ち入り検査した。

　関係者によると、島忠は家具メーカーや日用品の納入業者に対し、不当に仕入れ品の値引きや返品の受け入れを要求。新規開店時や週末の繁忙時に従業員を派遣させ、商品陳列作業や他社製品の販売を手伝わせるなどした疑いが持たれている。

　島忠は東証１部上場で、関東や近畿の８都府県に約５０店舗がある。２００７年８月期の連結売上高は約１３６３億円。島忠は「立ち入り検査を受けたことは事実。真摯（しんし）に受け止めて、検査に協力したい。関係各位に多大なご迷惑とご心配をおかけし、心よりおわびする」とコメントを発表した。

　優越的地位の乱用は、大規模店による中小企業いじめとの側面もあることから、公取委は摘発を強化。６月に家電量販店最大手のヤマダ電機に排除措置命令を出したほか、５月に金沢市に本社がある百貨店「大和」に立ち入り検査している。（共同）

日刊スポーツ

暖簾にあぐらかいてちゃだめだよね。