北海道のお土産といえば、昔から定番にもなっている「白い恋人」がありますよね。 しかし、「白い恋人」を製作している石屋製菓が、賞味期限を改ざんしていたことは、ショッキングな事件で記憶に新しいと思います。
同じく人気の「赤福餅」の赤福では製造日を改ざんしましたが、その2社には偽装表示を行なう共通点がみられます。 それは、「白い恋人」と「赤福餅」という、一つだけの商品に頼らなければならない企業だということです。
石屋製菓は、あまりにも「白い恋人」がヒットしたことで、商品名の方が会社名より有名となり、消費者に「石屋製菓」という社名をなかなか知ってもらうことができませんでした。
消費者は、石屋製菓の菓子を求めるのではなくて、「白い恋人」を買い求めるのです。 だから、「白い恋人」の売れ行きが好調でも、石屋製菓の他の商品はあまり売れていませんでした。
一方、同じ北海道土産で有名な「六花亭」などは、商品名よりも社名が全国的に有名です。 このような会社は、会社名が有名となっているので、新しく商品を発売しても、消費者は興味をもって購入するので、無理をして売ろうとする必要はありません。
石屋製菓は、「白い恋人」の他にもヒット商品を生み出すために、さまざまな商品を開発してきましたが、ヒットに繋がる商品が今ひとつない状況が続きました。 そのため、「白い恋人」への執着心がますます高くなったのです。
これは、赤福にも同様のことが考えられます。 消費者からすれば、社名の「赤福」も商品の「赤福餅」も商品名として受け入れられており、「赤福餅」以外の商品は考えられないようです。
このように、石屋製菓も赤福も、主力商品に頼らずにはいられなかったのです。 そして、売り上げを伸ばしたり利益を上げたりする目的で、消費者をだましてきたのです。
しかし、そんな汚いやり方をする必要が本当にあったのでしょうか。 たとえば、賞味期限が迫った商品は割引にして安く販売し、在庫をなくしていく方法など考えられます。
このような方法を行う努力を実践し続ければ、主力商品だけだとしても十分に利益を上げることができるはずです。
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