子供や女性向けの作品ではないかもしれませんが、モンキーパンチの原作漫画「ルパン3世」「新ルパン3世」が
個人的には漫画No1です。
「トリック」「ストーリー」が秀逸であり、他の追随を許さない金字塔だと思っています。
そして、非常に残念ながら、モンキーパンチ以外の方が描いた漫画「ルパン3世」は、「世界観」「カッコ良さ」ばかりが誇張されていて、 肝心な「トリック」の部分のキレがいまいちな物が多いです。 だいたい「二流」、せいぜい「一流」どまりです。
「一流」でも満足する方も多く、そして、通常なら全く問題ないのですが、原作が「超一流」のレベルに達しているので、
スペックダウン版リニューアルになってしまっているのが問題です。 しかも、最近の映画版やTVスペシャル版は、このスペックダウン版リニューアルが元になっているので、ちょっとパワーダウンを感じざるを得ません。
では、原作漫画の「トリック」は、何故「超一流」と言えるほど洗練されたのかと言うと、
「銭形刑事」の存在が大きいと思います。
原作漫画における「銭形刑事」は、はっきり言って強いです。
頭もキレているので、単純な「トリック」では騙されません。
このため、ルパン側も2重3重5重と「トリック」を仕掛ける訳です。
この騙し合いが、非常に面白かったです。
そもそも「ルパン3世」という作品は、「世界観」「キャラクター」「カッコ良さ」で勝負している訳ではなく、「トリック」1本で勝負している作品だと思っています。 この原点を忘れては、「ルパン3世」は楽しめないと思います。
ちなみに、原作漫画でも、ルパン側は、ルパン3世、次元大介、石川五ェ門、峰不二子の4人は登場します。 ただし、ルパン3世以外の設定は、キャラクターが定まっていない頃なので、コロコロ変わっている気もします。
峰不二子にいたっては、顔は同じだけど、設定、職業、名前(富士子とかそんな感じ)と、
ルパン以上に正体不明です。 現在のキャラクター設定と比べると、かなりビックリすると思いますが、
誰が何と言おうとも、モンキーパンチ版が原作漫画ですので、 これはビックリしながらも受け入れてください。 意外な発見が多くて、楽しめると思います。
そして、前置きが長くなり、大変申し訳ありませんが、ルパン側4人に対して、銭形刑事1人って不利だと思いますよね?
ところがどっこい原作漫画では、銭形刑事の相棒も何人か登場します。
そして、意外と知られていなくて残念なのが、「刑事メロン(でかめろん)」です。
かなりの長期間登場していたし、実力もかなり高く、頑張ったのですが、実力的に銭形刑事に及ばなかったのと、あまり実績を残せなかった事もあり、アニメ化などで大幅に削除されてしまい、世間の記憶から忘れ去られてしまったのかもしれません。
しかし、銭形刑事側が1人ではなくなる事で、「トリック」がより複雑化し、より面白くなっていたのは、言うまでもありません。
最近テレビアニメとして「ルパン3世」が復活するという噂を聞きましたが、個人的には「トリック」部分が凄く心配です。
なお、モンキーパンチの「ルパン3世」「新ルパン3世」は、 古い作品だからという理由だけで、古本屋などで格安で購入できますので、もし古本屋で見かけたら、迷わず購入する事をお薦めいたします。
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