ぶはは≧∇≦ブハハハハハ
かれこれ、30年前のことである。北海道から大学受験のため上京したその帰路、思い立って岩手県のある駅で途中下車した。
それは、二戸駅。目的はその駅からバスでさらに30分ほど走ったところにある金田一温泉。温泉が目的だったわけではない。その温泉にある一軒宿、緑風荘を訪れるためであった。この旅館のある部屋で多くの人々が怪奇現象に見舞われているといううわさを耳にし、どんなところか一度観ておきたかったのだ。
 アポゼロで訪れたその旅館に着いた僕は、旅館のご主人とおぼしき中年の男性におそるおそる尋ねてみる。
「例の部屋は今日は空いてますか。」
すると、ちょうどキャンセルがでて、空いています、とのこと。たしか、1泊2食付で6500円だったと思う。
また、あなたは運のいい人だから、ワラシに逢えるかも、とも・・・。期待に胸膨らませ、宿泊することとあいなった。
その部屋は旅館の中庭に面した曲家の奥座敷で、旅館の本館からはかなり離れている。部屋の奥のふすまのむこうは、民家で、たぶん、旅館のご主人たちの居住区だったのだろうと思う。川魚メインの夕食御膳をおよばれし、敷かれた布団の上で夜更けを待った。風の強い夜だった。古い建物は、それだけでもミシミシときしむ。布団にくるまり、寒さをしのぐ。ウトウトしながらも、時々、風音で目が覚める。午前4時ころだったろうか。部屋の廊下側の一方の隅から、天井から床まで伸びる光の帯が出現。一瞬のことだったが確かに見えた。対角線側の部屋の隅へと流れて消えた。
 翌朝、ご主人に話すと、やはり、来ましたかと・・・。
青春のおぼろげな思い出のその旅館が火災で全焼したそうだ。復活が待たれるが、彼はきっとまだそこにいる。そう願っています。今度はどの部屋に現れるのだろうか。
2009 10/14 18:39:23 | よもやま | Comment(0)
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