下種な考えかもしれないが、一体いくらで売れたんだろう?2500万人分の名簿。それも、家族構成や一部金融口座情報を含むというもの。最強の個人情報だねえ。2500万人分というと、東京と大阪の住基情報が一度にあふれたようなもの。
他の国の話とはいえ、あるんだねえ、こんな恐ろしいことが・・・。
2500万人の個人情報紛失、英で人口の4割強
【ロンドン=森千春】英国のアリステア・ダーリング財務相は20日、歳入関税庁(税務当局)が、同国人口(約6059万人)の4割強にあたる約2500万人分の個人情報を保存したコンピューターのディスク2枚を紛失したと発表した。
個人情報を悪用して預金が不正に引き出される恐れがあり、財務相は、該当する市民に対して、銀行口座の残高をチェックするように呼びかけた。
紛失した個人情報は、児童手当支給対象の725万世帯に関する基礎データで、歳入関税庁が管理していた。データには、親子の名前、住所、生年月日、国民保険番号、銀行口座などが含まれていた。
デイリー・テレグラフ紙は英国史上最大の情報紛失事件だとしている。ダーリング財務相は、今回の情報紛失について、「けっして起きてはならない事故であり、深く憂慮する」と述べた。ポール・グレー歳入関税庁長官は同日、引責辞任した。
財務相によると、問題のディスクは、10月18日、歳入関税庁から会計検査院あてに、民間運送業者に託して送られた際に、紛失した。同庁の担当者が3週間にわたり事故発生を隠していたため、財務相に報告されたのは11月10日だった。
政府から同月14日に通報を受けたロンドン警視庁が捜査している。また政府の要請により、各金融機関は、顧客の口座に不審な資金移動がないか、特別な監視態勢をとっている。これまでのところ、被害報告はないという。
財務相は、紛失した個人情報について、「ディスクにダウンロードして外部に送ってはいけないものだった」として、歳入関税庁の担当者が、個人情報保護のための内部規定に反した、ずさんな取り扱いをしたとの見解を示した。
英メディアは、個人情報を入手した者が、子どもを犯罪の標的にする恐れもあると指摘している。
(2007年11月21日13時54分 読売新聞)