ウルトラセブン第十八話「空間X脱出」です。
ウルトラ警備隊員達にも月一度のスカイダイビングの訓練がありました。 そしてその日、キリヤマ隊長、アンヌ、モロボシ・ダン、フルハシの順番で降下していきました。
でもアマギがちょっと遅れ、そのためアマギを待っていたソガも遅れてしまったのです。
すると大きな雲のようなものが現れ、二人はその中に吸い込まれていってしまいました。
その頃地上では、すでに降下を終えたキリヤマ達が二人を待っていました。 ところがアマギとソガの行方は杳としてわからなかったのです。
アマギはある森の中で、気を失っていました。
気がついて、歩き出すと不気味な吸血ダニに襲われました。 それらから逃れると、不気味な音を出す、巨人が立っていたのです。 アマギがレーザーで攻撃すると巨人は消えていきました。
その後ソガのパラシュートが見つかりました。 そこには暗号で、「この森はただの森ではない」としたためられていたのでした。
アマギがさらに進むと、ソガの「助けてくれ〜」という声が聞こえました。
アマギがその声の方に、駆けつけるとソガが底なし沼でもがいていました。 アマギはロープを投げ何とか助けました。
それから二人はある地点にとどまり、休息するのですが、上空には地球が見えます。 そこはいったいどこなのでしょうか・・・。
その後やっと二人と地球防衛軍本部の連絡が繋がりました。
キリヤマはホッとしながらも、ソガとアマギを問い詰めます。 ところがもちろん二人にもわからないのです。
そしてまたあの奇怪な音です。 アマギは霧のかかった森と伝えます。
ダンとアンヌがウルトラホーク3号で捜索に出かけますが、そこは発見できなかったのです。
ただ本部のマナベ参謀は、アマギとソガの迷いこんだ場所が、疑似空間であること、奇怪な音を出す巨人はベル星人であると見破りました。 でもそれと同時に疑似空間から二人を救うのは困難であるとも言うのでした。
アマギとソガは、宇宙蜘蛛グモンガに襲われ何とかこれを倒し、再び逃走を開始しました。
キリヤマも二人にビデオシーバーでの通信を続けるように命じ、ダン、アンヌと共にウルトラホーク1号のビーコンで追跡を開始しました。 そして遂にウルトラホークで疑似空間突入に成功しました。
その頃アマギとソガは、吸血植物スフランと、また別のグモンガに襲われていました。 そこへキリヤマ達が駆けつけます。
ダンは一人残り、グモンガを倒しました。
そしてウルトラセブンに変身、ベル星人との対決となります。
ベル星人の出す奇怪な音にセブンも苦戦を強いられます。
しかし、しだいに挽回。
ベル星人は退却を開始。 アイスラッガーをも、跳ね返しました。
それでもウルトラセブンは追跡。
ウルトラリング光線でベル星人をあの底なし沼へと、撃墜しました。
そしてついにベル星人は倒されました。 するとそれと同時に疑似空間が消えていくのでした。
この光景を見たキリヤマは、ダンがまだ戻ってきていませんでしたが、やむなくウルトラホークを発進させます。 間一髪セブンはウルトラホーク1号のβ号に乗り込み、ダンの姿に戻りました。 そしてすぐに無事を報告、みんな喜びます。
事件は終わりましたが、恐ろしい敵でした。
キリヤマは「神なき知恵は知恵ある悪魔を作ることなり」と呟くのでした。
最後のセリフは何だかよくわかりませんが、確かにベル星人の能力は強力です。 ただこれは科学ではなく、超能力であったかもしれないですね。
つまりベル星人が倒されると同時にこの疑似空間も消えていったのですから・・・。
まあでもこの疑似空間の存在、そして怪奇生物がウヨウヨいる不思議な森、の存在はかなり大きなもので、とても印象に残っています。
かなりの本格的SF作品と言ってもいいでしょう。 30分ではもったいないぐらいで、一本ぐらい特撮映画が作れたかもしれません。
ただこのベル星人、その奇怪な姿に似合わず、怪光線を出すわけでもなく、格闘戦も苦手なようです。
やはり知能的がかなり発達した宇宙人であったのでしょう。
脚本 金城哲夫 監督 円谷 一 特殊技術 大木 淳 撮影 逢沢 譲 美術 成田 亨 岩崎致躬 特殊撮影 佐川 和夫
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