ウルトラセブン第二十八話「700キロを突っ走れ!!」です。
地球防衛軍はニトログリセリンの数百倍の威力を持つ高性能火薬スパイナーを開発しました。
だがこのスパイナーは地下実験場に空輸中に何者かによって襲撃されてしまいました。
そこでウルトラ警備隊にスパイナー運搬の命令が下りました。
ウルトラ警備隊は海路とモロボシ・ダンの意見で陸路をラリーに紛れ込んで運ぶ二つの作戦をとることになりました。 そしてその作戦には発案者のダンとアマギがラリー車に乗ることになったのです。
ラリーが開始されましたが、人間爆弾の攻撃。 あるいは追い抜いていった車が地雷で爆破されます。
これらはキル星人の妨害工作だったのです。 何とかこの攻撃はかわしましたが、アマギのようすが変です。 このアマギは小学生の頃近所で花火工場の爆発事故があり、その惨状を経験したために、爆発にトラウマがあったのでした。
アマギはキリヤマを疑いますが、ダンが励まし再び任務に戻りました。
いつしか太陽は沈み夜道を走っていくと前方に一号車が止まっています。 またさらに怪しい人間が逃げていくのが確認されました。
二人はそれを追跡するのでした。
そしてキリヤマ以下ウルトラ警備隊の隊員達がキャンパーに変装して、たき火を囲んでいるのに遭遇しました。 キリヤマはダンとアマギがラリー車を離れたことを叱責します。
ウルトラ警備隊員は車のところまで戻ります。 ソガの攻撃で一号車のドライバーに化けたキル星人は倒されますが、スパイナーのカプセルんは時限爆弾が仕掛けれてしまいました。
キリヤマはアマギにこれを外すように命令しました。 アマギは拒否するのですが、キリヤマの態度は厳しく、アマギに平手打ちを加え許しませんでした。
ダンが再び励まして、アマギは爆弾の取り外しに成功。 ついに爆発のトラウマを克服するのでした。
翌朝さらにキリ星人のヘリコプターが、ダン達のラリー車を襲ってきますが、この攻撃にも耐え、ついに二人はスパイナー運搬の任務を達成するのでした。
ただしこのカプセルは実はニセ物で、本物は別ルートですでに運ばれていたのでした。
アマギは自分の爆発に対するトラウマを克服させてくれたキリヤマの親心に深く感謝するのでした。
そしていよいよスパイナーの実験が行われようとしたその時。 突如地中から戦車に乗った恐竜が現れました。
恐竜はスパイナーの実験用カプセルを咥えています。 また爆発実験に携わっていた二人の地球防衛軍の隊員が気絶していて、うかつに攻撃できませんでした。
ダンがこの恐竜戦車の攻撃に翻弄されながらも、何とか二人を救出し、ウルトラセブンに変身しました。
ウルトラセブンと恐竜戦車の対決になりました。
ウルトラセブンは長い尻尾とミサイル攻撃に苦戦です。
しかし恐竜が咥えていたスパイナーのカプセルを放し、その上を通過する直前にウルトラセブンはフィンガーショットを放ち、これを大爆発させ何とか倒すのでした。
ダンは 「ウルトラ警備隊の任務は厳しい。 大きな勇気とたゆまぬ努力が必要だ。 アマギ隊員も立派に任務を遂行した。 これからも恐ろしい敵は次々と現れるだろう。 だが我々がウルトラ警備隊魂を持ち続ける限り、地球の平和は守られるに違いない」 と改めて思うのでした。
今回のお話は何といっても、アマギ隊員の恐怖心の克服でしょう。 こちらにかなりスポットが当てられていましたね。
ウルトラセブンはともかくダンは脇役でした。
それからこの物語の初めにダンがアンヌとデート中でしょうか、映画館で大きなおせんべいを齧りながらラリー(車)の映像を夢中で見ている場面があります。 本来宇宙人の彼が、超能力を持っているウルトラセブンが地球の車に惹きつけられるというのは本来おかしいのですがね(笑)。
地球人に同化されてきたのか、当時の若者そのままでしたので、ちょっと面白かったです。
恐竜戦車・・・まあサイボーグかロボットなのでしょうけど、得体がしれない恐ろしい奴ですね。 ミサイルの他両眼からレーザー光線を出すこともできます。
そして今回の敵、キル星人も得体も正体もわからない恐ろしい敵でしたね。
脚本 上原正三 監督 満田かずほ 特殊技術 高野宏一 美術 成田亨・岩崎致躬 特殊撮影 鈴木清
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