ウルトラマン第十一話「宇宙から来た暴れん坊」

いつもは科学特捜隊予備隊員あるいは少年訓練生のようなホシノ少年が、普通の小学生として冒頭現れます。
馬乗りという遊びに興じていました。

そしてホシノ少年が親の役であったのですが、その時上空からキラキラ光りながら、降ってくる物を見つけました。

ホシノ少年は
「何だあれは?」とつぶやくと馬を崩してしまいました。
そのおかしな行動に他の少年、少女たちも驚きますが、やはりその不思議な物を目撃しました。

その不思議な物は彼らが遊んでいた空き地に落下したようです。
そしてみんなで捜しに行きました。
さすがにホシノ少年がそれを発見すると、砲丸投げの玉ぐらいの大きさの石でした。

取り立てて変わったところもなかったため、一人の少年が
「どうせならビー玉の方がよかったのに」と言って放り投げると何と石が十数個のビー玉に変わったのです。

その後ホシノ少年が
「僕はレーシングカーが欲しい」と言って先ほどのように放り投げると今度はまたレーシングカーになったのです。

少年たちは今度はまじめに実験すると、ケーキやピアノになりました。
ただ思うのをやめると、元の石に戻ってしまうのでした。

大騒ぎの少年達をじっと見る一人の男の姿がありました。

石はその後ホシノ少年の提案で科学特捜隊に渡され、科学センター山岡博士の元で分析されることになりました。

数日後アラシ隊員も立会って、この石について記者会見が開かれました。
そこにまたあの一人の怪しい男の影がありました。

山岡博士の発表は
「石は宇宙から来た物であり、人間のテレパシーを感じてどのような物にも変身するのです。
 生物の能力を持った鉱物とでも申しましょうか」という驚くべき内容でした。

一人の記者が実験しますが、ウエディングドレス姿の美しいお嫁さんが現れました。
だがすぐに元の姿に戻ったらしく、記者が気がつくと一人の年配の男性の手をとっていたのです。
記者は怒鳴られました。

記者会見が終わると、記者達は退出したのですが、例のあの怪しい男は机の下に小さなトランシーバーをこっそりとつけました。
男は車の中で石にまず液体になるように命令し、次はロケットに変身させて自分のところに飛んでこさせてまんまと石を盗み出してしまったのです。

男は海際に建てられていたホテルに潜伏しました。

これで何でも手に入ると狂喜しますが、まず怪獣になることを命じました。

石がその命令を聞き奇妙な一匹の怪獣になると、その怪獣を使っていろいろないたずらを始めたのです。

その次は
「ギャンゴ、今度はもっと大きくなれ!」と怪獣に大きくなることを命じました。
ギャンゴと呼ばれた怪獣は命令どおり巨大化したのですが、そのためにホテルは倒壊して、男は気を失ってしまいました。
そしてギャンゴは大暴れを始めました。

ここで科学特捜隊のハヤタ、アラシ、イデの三隊員が出動します。

彼らはまず男を発見して、病院に送り届けます。

ハヤタが男の意識が回復したうえで、この怪獣のことを忘れさせないと怪獣はこのままずっと暴れると判断したのです。

科学特捜隊と防衛隊は共同して、巨大化したギャンゴに当たります。

しかし防衛隊の熱線砲はあまり効果がなく、逆にギャンゴに壊されてしまいました。

ビートルで攻撃していたハヤタもギャンゴの計略に引っかかり、ホテルの前の海に墜落してしまいました。

ハヤタはすかさずウルトラマンに変身します。

ギャンゴは力はありそうですが、動きがコミカルでまた狡猾で、ウルトラマンも何か戦いにくい感じでした。

それほど強くはないのですが、なかなか勝てません。
また先ほどの話のように、忘れられなければずっと戦い続けるということもあったのでしょう。

とうとうカラータイマーが赤になってしまいました。

しかしその頃ようやく男が意識を回復して、男に何とか忘れさせることに成功、ギャンゴは元の石に戻ったのでした。

事件が解決後ハヤタは
「これはウルトラマンに言って宇宙に返してもらいます」と言って科学特捜隊の作戦室を出て行きました。

フジ隊員が
「ハヤタさん、私も行くわ」と言い後を追いかけようとしましたが、ドアはロックされたのか開きません。
口惜しがるフジ隊員にみんなが笑いました。

その後石を宇宙に運ぶウルトラマンの姿がありました。

全般に軽いコメディタッチの作品でした。

ギャンゴもけっこうコミカルな怪獣でしたね。

ウルトラマンは一回スペシウム光線を放とうとするシーンもありましたが、結局放ちませんでした。
もしかしたら、先ほどの理由で効かなかったかもしれないですね。

劇中突然石を盗んだ男に「ギャンゴ」と命名されました。

またこの男は鬼田というらしいのですが、作品中で呼称されることは一度もありませんでした。

演じたのが、山本廉さん。
東宝の俳優さんで、何と言いましても「ゴジラ」の大戸島の漁師政治ですね。

またウルトラセブン「怪しい隣人」でのイカルス星人の仮の姿も演じられていました。

山本さんは演技に対しては大変な勉強家であったようです。

石をウエディング姿の女性に変身させた新聞記者に青島幸雄さんでした。

メーサーとかAサイクル光線車の改造の模型も見えましたね。

脚本    宮田 達雄
特殊技術  高野 宏一
監督    満田 かずほ
撮影(本編)内海 正治
  (特撮)佐川 和夫

満田監督作品です。
2009 09/02 19:42:39 | none | Comment(0)
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