ウルトラセブン第九話「アンドロイド0指令」です。
ポインターで夜の街をパトロール中のフルハシとソガの前に突然一人の若い女が現れました。 その女は「モロボシ・ダンですか?」と言い握手を求めてきました。
そしてその女は若くて美人だったので、フルハシがニコリと笑い、そのまま握手をしました。
すると彼女の手から高圧電流のようなものが流され、フルハシは意識を失いました。
彼女はどこかへ逃げていきましたが、フルハシはその際にブローチのような物をむしりとっていました。
何とかフルハシはケガだけで済んだのですが、残されたブローチには奇妙な文字が刻まれてあり、その文字は「アンドロイド・ゼロ・シレイ」と解読されたのです。
ウルトラ警備隊も捜査を開始しました。
そしてダンとソガはある団地で「おもちゃじいさん」と呼ばれる奇妙な老人に出会いました。
おもちゃじいさんの売っている兵器やジェット機は本物そっくりだったのです。 またおまけにくれるワッペンの文字は例のブローチに刻まれていた文字と同じであったのです。
二人はその老人を怪しみ後をつけ、その住居を確認して、とりあえず本部に戻りました。
本部ではワッペンを分析した結果、ブローチをワッペンは同じ金属であることが判明しました。 またワッペンの方は特殊な受信装置が内臓されていたのです。
ダンとソガが再び出動します。
その頃おもちゃじいさんの方でもウルトラ警備隊の動きに気づいていました。
おもちゃじいさんはマネキンに語りかけます。 そして「モロボシ・ダン」を倒すように命じたのです。
すると驚いたことにそのマネキンはあの夜フルハシを気絶させた謎の美女に変身したのでした。
ダンとソガの乗るポインターの前に謎の美女が現れます。 後を追うダンとソガですが追いつけません。
彼女はアンドロイド、人間ではないようでした。
アンドロイドの美女はあるデパートの中に逃げ込みます。 ダンとソガもその後に続き、デパートの中へ入っていきました。
その静まりかえった店の中に突然あのアンドロイド美女の声が館内放送で響き渡りました。 「お客様にお知らせ致します。午前零時の時報とともにアンドロイド0指令が発令されます。後しばらくお待ち下さい」
すると今度はおもちゃじいさんとアンドロイド美女が現れました。
おもちゃじいさんは「アンドロイド0指令」について語り始めました。
それはおもちゃじいさんが子供達に売ったおもちゃの武器は今は機能が止められているが実は本物以上の力をもつものであるということ。 例のワッペンに催眠周波を送って子供達を兵士にして、彼等の持つ武器で全世界を征服するという内容でした。 「アンドロイド0指令」というのはその催眠周波を送る指令だということです。
おもちゃじいさんが語り終えるとその言葉を証明するように、おもちゃの戦闘機や戦車がいっせいに実弾を発射しながら、ダンとソガを襲ってきました。
おもちゃを相手に防戦するダンとソガですが、形勢は不利でした。 二人はある部屋に逃げ込みますが、すぐにアンドロイ美女に発見されてしまいます。
ダンはやむを得ずソガに当身を加え失神させ、ウルトラセブンに変身しました。
ウルトラセブンが現れると「おもちゃじいさん」とアンドロイド美女は驚き今度は彼等が逃げていきます。 追うウルトラセブン。
そしてデパートの屋上で対決が行われました。
アンドロイド美女は手から怪光線を発射しますが、ウルトラセブンは難なくこの攻撃をかわすとエメリュウム光線を発射。 この攻撃にさすがのアンドロイド美女もたまらず爆破、倒されました。
おもちゃじいさんはチブル星人の姿になり、戦いを挑みますがこちらもエメリュウム光線を浴びて溶かされてしまうのでした。
そしてその夜の午前零時になっても何も起こりません。
こうして地球はチブル星人の悪辣な侵略から救われたのでした。
おもちゃが実は本物の武器であり、それを持つ子供達が兵士となる。 なかなか特殊な侵略方法でしたね。
特撮作品では、怪獣攻撃でよく使われるおもちゃ(模型)の戦車が人間を襲うという発想は面白いですね。
またマネキンがアンドロイドに変身する。 このアンドロイドの美女がとてもまた印象に残っています。
ただダンがウルトラセブンに変身する前に倒せなかったのが彼等の誤算でした。
ウルトラセブンに変身すると全然戦意喪失でしたものね・・・。
この辺りがちょっとかっこ悪かったですか・・・。
まあでも面白い作品でした。
脚本 上原正三 監督 満田かずほ 特殊技術 的場徹 撮影 逢沢譲 美術 成田亨、岩崎致躬 光学撮影 中野稔
ゲスト おもちゃじいさん(植村謙二郎) アンドロイド美女(小林夕岐子)
小林さんは御存知「怪獣総進撃」のヒロインでいらっしゃいますね。
こちらの作品の方が先に御出演でいらっしゃいましたか。
なかなか名演技でいらっしゃいました。
|