ウルトラセブン第十七話「地底GO!GO!GO!」です。
朝池炭鉱で落盤事故が起こりました。 そして薩摩次郎という青年が閉じ込められてしまったのです。
その青年は「チューキチ」というハツカネズミを可愛がっていて、炭鉱の中にも連れてきていたのですが、事故の際に「チューキチ」を助けようとして逃げ遅れてしまったのでした。
また炭鉱側では今度の落盤が三度目で、また原因不明であることで、ただの落盤事故ではないと考えました。 そしてウルトラ警備隊に次郎青年の救出と事故の原因の調査を依頼しました。
キリヤマ隊長は、現場に到着するとまず次郎の安否を気遣いました。
すると仲間の一人が 「あいつは大丈夫さ。ミラクルマンと呼ばれているんだから」と言いました。 その理由は以前、山登りに行った時200メートルの谷底へ落ちてもかすり傷だけで戻ってきたというのでした。
その時モロボシ・ダンにある記憶がよみがえりました。
ダンすなわちウルトラセブンが初めて地球にやって来た時に、次郎が谷底へ落ちたとき偶然彼を助けたのでした。 その時次郎は一緒に登山に行った仲間と二人でザイルで宙吊りになってしまったのですが、仲間を助けるためわざと自分のザイルを切ってのでした。
そしてウルトラセブンはその勇気に感動して、次郎の姿を借りることにしたのでした。
一同はその後炭鉱の中に入りますが、ダンが透視するとやはりそれはダンが姿を借りた青年だったのです。 それを確認したダンは 「必ず助けなければならない」と心に誓います。
そしてダン、ソガ、アマギ、アンヌが地底戦車マグマライザーに搭乗して、地中を進み次郎の救出に向うことになりました。
マグマライザーは快調に地中を進みましたが、途中で岩石と鉄の扉にはさまれてしまいます。
ダンがマグマライザーから降りて小型高性能爆弾、MS爆弾で扉を爆破しますが、ダンは行方不明になってしまいます。
ソガ、アマギ、アンヌの三人もマグマライザーから降りますが、何と扉の裂け目から巨大な地底都市を発見しました。 この地底都市は何者が建設したのでしょうか? ここもまた侵略者の基地なのか、それとも地底人の都市なのでしょうか・・・。
そこに突然人間大の怪ロボットユートムが現れます。 そして突然三人を攻撃してきました。 アマギがレーザーガンで反撃してロボットを倒しました。
ユートムは一体だけではなく、他にも何体かいるようです。
その頃ダンは地底都市の中でユートムに捕らえられ、赤外線で焼き殺されようとしていました。 ウルトラアイも少し離れた場所に置かれていました。
ダンはベルトのバックルを動かし、ウルトラアイを飛んでこさせると、ウルトラセブンに変身! ユートムの一体を倒すと、次郎の救出へ向いました。
この時すでに酸素を送る管も詰まっていたので、次郎はかなり衰弱していました。 ウルトラセブンが駆けつけ次郎を救出しました。
一方ソガ達は地底都市を爆破するため、MS爆弾をしかけていたのですが、また別のユートムに行く手を阻まれていました。 ウルトラセブンは、ダンに戻ると、ユートムを倒しました。
そしてダン達四人は地底都市から脱出するのでした。
数分後地底都市は大爆発を起こします。 そして誰が建設したのでしょうか・・・。
それは謎に包まれたままなのです。
何といっても薩摩次郎の存在が大きいです。
割合地味な作品ですが、けっこう好きです。
もちろん森次晃嗣さんの二役なのですが、森次さんはダンより薩摩次郎青年にかなり通じる物をお感じになられたそうで、熱演されていたそうですね。 ウルトラセブンが彼を救出する場面ではダンとセブンが共演したような気さえ致します。
ただその反面「地底都市」の存在が中途半端になってしまった感もないではないですね。
いつもテーマの融合がうまい「ウルトラセブン」なのですが、本作品に限っていえばうまくいかなかった方かもしれないですね。
怪ロボットユートム。 こちらも作品中で呼称されることはありません。 もう少し強かった方がよかったかもしれないですね。
またなぜかフルハシ隊員の出番が少ないです。 なぜですかね・・・。
それからしかたがなかったとはいえ、チューキチは結局置いてけぼりでした。
脚本 上原正三 監督 円谷一 特殊技術 大木淳 撮影 逢沢譲 美術 成田亨、岩崎致躬 特殊撮影 佐川和夫
ユートム(中島春雄)
中島さん唯一のウルトラセブン御出演作品ですね。
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