ウルトラセブン第二十話「地震源Xを倒せ」です。
地球防衛軍は、青沢山岳地帯に頻発する謎の地震の調査のため、国際核センターの岩村博士を基地に招くことになりました。 ソガとモロボシ・ダンが向いましたが、博士は二人を一喝し追い返しました。 多忙のため、そのような話なら防衛軍の方で来いというのでした。
ほうほうの体で、基地に戻った二人ですが、また青沢山岳地帯でM6.5の地震が起きました。 キリヤマはやはり博士の意見を聞くことが必要と考え、今度はダンとアンヌを出向かせたのですが、博士は青沢山岳地帯へ出発した後でした。
ダン、フルハシ、アンヌの三人が現地へ向います。 その途中で、ラリー中に今回の地震で遭難した二人の女性ドライバーを伴い、野中の一軒屋で岩村博士とその助手榊とおちあいました。
博士はそこで、二人の女性ドライバーが持ってきた赤い鉱物に目をとめました。 その鉱物は彼女達が道で拾った物なのですが、博士はそれを地球の核をなすウルトニュームだと言って、とても驚いたようすでした。
もちろん道に落ちている類の物ではありません。 何者かが地中深くから持ち出したのです。 「これが大量に運び出されると地球はバラバラになる」博士はつぶやきました。
そして地球防衛軍のタケナカ参謀はマグマラーイザーを派遣して、アマギ、ダン、フルハシの三隊員に青沢山岳地帯の地中を調査させることにした。 マグマライザーは地下へと進みましたが、途中岩盤地帯へ突入し、磁気の影響で連絡がつかなくなってしまいました。
地上ではアンヌ達が三隊員を心配していました。 その時榊がアンヌに博士の影を見るようにつぶやきました。
すると博士の影は宇宙人の姿をしていたのです。
アンヌは驚き、榊に伴われ家を逃げ出し、ある崖っぷちへと駆けて行きました。
博士が追ってきます。
そしてある金属片を榊に見せました。 その金属片は二人の女性ドライバーが、榊の胸から落ちたのを拾って博士に見せたのでした。
博士が「これは地球の金属ではない」 と言って、問い詰めました。
すると榊はその金属片を奪い胸に当てて、煙とともに宇宙人の姿に変身したのでした。
榊こそ宇宙人であり、その正体は暗黒星雲のシャプレー星人だったのです。
先ほどの博士の影はシャプレー星人の催眠術でした。
シャプレー星人は、アンヌを襲いますが、ソガが駆けつけ二人でシャプレー星人を倒しました。 そして彼は「ギラドラス!」と叫び炎上しました。
シャプレーは倒されましたが、地中から怪獣ギラドラスが出現しました。
そのあおりで、マグマライザーは地中の空洞に落ち込み、マグマの熱気でフルハシ、アマギは気を失ってしまいます。
ダンがウルトラセブンに変身、マグマライザーを地上に運び出し、ギラドラスと対決しました。
ギラドラスは天候を急変させるという超能力があり、雲を呼び、吹雪を起こしてセブンを苦しめます。
だがセブンはアイスラッガーで、ギラドラスの首を切断して何とかギラドラスを倒しました。
ギラドラスの体から大量のウルトニュームが流れ出しました。
シャプレー星人はギラドラスを操り、ウルトニュームを運び出そうとしていたのでした。
ウルトラセブンとウルトラ警備隊の活躍でそれは阻止することができたのでした。
何と言っても、岩村博士の存在が大きい作品でした。
演じたのは「悪魔くん」でメフィスト兄を演じた吉田義夫さんでした。 当時はすぐ「メフィスト」を連想させられましたが、この方名優なのでいらっしゃいましたね。
NHKの大河ドラマ等にも御出演でいらっしゃいました。
はいアンヌだけでなく、我々も騙されましたね・・・。 怪しかったですものね。 絶対に何か関わっていると思いましたよ。
そして怪獣ギラドラス・・・。 あんまり有名ではないようですが、天候をコントロールできる超能力を持つというなかなか凄い奴です。 ウルトニュームを飲み込んでいたということは、その運び役でもあったようですね。
またここでウルトラセブンの持つある弱点がちらっと顔を出すのでしたね・・・。 この後の物語へと続いていくのでした。
監督 野長瀬三魔地 脚本 若槻文三 特殊技術 的場徹 撮影 逢沢譲 美術 成田亨・岩崎致躬 特殊撮影 佐川和夫
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