今月4日、アメリカ本国で、訓練中の米空軍F15戦闘機が空中分解し墜落するというショッキングな事故があったらしい。本邦ではほとんど伝えられることがなかったが、こと、基地を抱える沖縄では、違ったらしい。大きく伝えられていた。
そりゃそうだ。観光で沖縄へ行ったナイチャーでさえ、嘉手納をベースとする米軍機は必ず目にする土地柄だ。今回問題になったF15なんて、北谷や恩納村上空をあたり前のようにくるくると舞っている。轟音付だから、なおさら恐怖を感じる。
ところで、このF15、わが国航空自衛隊の主力戦闘機でもあるのだが、大丈夫なのかなあ。北海道千歳基地には結構な数が配備されているにもかかわらず、騒いだ様子はないなあ。
(写真は、航空自衛隊F15J:防衛庁サイトから借りちゃった)
F15 3週間で飛行再開/事故原因は未公表
【嘉手納】米本国でF15戦闘機が墜落したことを受け、飛行を停止していた米軍嘉手納基地所属のF15が二十六日午前、約三週間ぶりに飛行を再開した。午後一時までに、約十五機が離陸し、このうち、一機が緊急着陸した。さらに一機が同基地着陸後にトラブルが発生したとみられ、機体のチェックを受けた。嘉手納町屋良では、離陸時に最高で九四・六デシベル(騒々しい工場内に相当)の騒音を計測。事故当時の詳細や原因を公表しないまま、飛行を強行した米軍に対する周辺自治体や議会、住民の反発は一層強まっている。
F15は同基地南側滑走を使用、同日午前九時二十分ごろ、二機が相次いで離陸したのを皮切りに、飛行訓練を再開。いずれも沖縄本島周辺の訓練区域で飛行訓練を実施したとみられる。
離陸時の騒音は、ほとんどが多くの人が不快に感じる八〇デシベル(地下鉄の車内の音に相当)以上を計測した。
嘉手納基地に隣接する沖縄、嘉手納、北谷の三市町の首長らで組織する嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)の野国昌春会長(北谷町長)は同日午前会見し、「米軍は三週間で機体の点検をしたというが、我々と米軍の安全の認識にずれがあり、住民の不安は解消されていない。点検内容や事故原因を情報公開すべきだ。三連協で抗議を検討したい」と述べた。
出張中の東門美津子沖縄市長は「周辺自治体の強い中止要請の声を無視し、いまだ事故原因が確定しない中での運用は断じて容認できるものではない」とコメントした。
三連協は今月二十二日にもF15を「欠陥機」と指摘し、嘉手納基地から撤去するよう同基地司令官らに抗議、要請していた。
墜落事故は二日に米国ミズーリ州で発生。同州空軍所属のF15戦闘機が戦闘訓練中に墜落した。
米空軍は当初「初期段階の調査は、航空機に構造上の欠陥が起きた可能性を示している」と指摘。世界各地に展開しているF15に飛行停止命令を出し、嘉手納基地のF15も四日から飛行を停止していた。
沖縄平和運動センターなどの市民団体は、二十六日正午すぎから嘉手納町屋良の通称「安保の見える丘」で集会を開き、事故原因を明かさずに飛行を再開した米軍に抗議した。
(沖縄タイムスサイトより)