アラブ首長国連邦が、通貨切り下げを計画しているらしい、というニュース。
アラブ首長国連邦(UAE)の通貨はディルハム。その通貨価値は米ドルに固定連動させるドルペッグ制。つまり、ドル安になると、ディルハムの対外的価値も下がる。しかし、国内物流や石油輸出などの対外輸出は好況。したがって、国内のインフレ圧力が強まる、と言う結果がついてくる。
そこで、通貨切り下げという手段の登場となる。
UAE、通貨切り上げか 固定連動の米ドル安で
2007年12月04日19時17分朝日新聞サイト
アラブ首長国連邦(UAE)が、米ドルに固定連動させている通貨ディルハムを切り上げる可能性が高まってきた。ドル安によるディルハム相場の下落で、インフレ圧力が強いためだ。クウェートは5月にドル連動を打ち切っており、他の湾岸諸国に切り上げの動きが広がれば、基軸通貨ドルへの信認にも影響を与えそうだ。
サウジアラビアなどアラブ6カ国でつくる湾岸協力会議(GCC)は4日までカタールで首脳会議を開催中。UAEメディアによると、首脳会議ではドル連動問題などの結論は出さないが、UAEのアブドラ外相は「何を決めるにしてもGCC諸国に諮ってからだ」と述べ、今後の切り上げに含みを持たせた。
UAEは固定連動で1ドル=3.67ディルハム程度を維持してきたが、市中では切り上げを見越して1=3.05ディルハム程度で取引されるケースも出ているという。