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●『八甲田山死の彷徨』(新潮社・単行本) ●新田次郎 ●読んだ日:2002年05月。 ●コメントとか:当時大学で履修してたなんとか経営学のレポート課題だった本。 明治政府が日露戦争にそなえた雪山行軍とその悲劇について、登場人物の名前を変えたほぼノンフィクションのおはなし。 これがなんで経営学の課題になるかと言うと、上に立つ、つまりリーダーたる人間はどうあるべきか、みたいなことが訓示してあるはなしでもあるから。 企業だって結局は人と人のつながり方が大事だからね。 ノンフィクション的なはなしはわたし、自分からは読んだりしないんだけど、課題だから仕方ない、近くの図書館に行ってそこで3時間ほどかけて読みました。 最初に言った通り悲劇なんだけど、どうなるのか気になって頁をめくる手がとまんない。 でも気分はそうとう重くなる…。 雪山で遭難して尿意を催すもあまりにも手がかじかんでズボンのボタンが外せなくてそのまま漏らして濡れたところから凍っていって死ぬんだよ、だめな上司のせいで! そのほかにも悲劇はてんこもり、自然のこわさも感じます。 すこしも面白くなんてないけど、読んで身につくものはあると思う1冊。
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