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突然、片側の手や足がしびれたり、 うまく舌が回らなくなるといった症状が出ても、 数秒から数時間、長くても1日経つと、 それが何事もなかったかのように 治まってしまうことがあります。
こんな時、「何も障害が残らなかったから大丈夫」と、 そのまま放置してはいませんか?
これは、「一過性脳虚血発作」という 恐ろしい病が原因なのかもしれません。
一過性脳虚血発作の主な症例としては、 次のようなものがあります。
・ 感覚に障害が起こり、手や足、 半身にしびれが起こります
・ 運動に障害が起こり、ふらふらして 上手に歩けなくなります
・ 知覚に障害が起こり、目が見えにくくなったり、 痛みを感じます
・ 言語に障害が起こり、ろれつが回らなくなったり、 言葉が理解できなくなります 動脈硬化によって柔軟性を失なった脳の血管に、 コレステロールなどが付着し「血栓」となって、 血管が詰まることで、 一過性脳虚血発作は起こります。
しばらくして、運良く血栓が溶けたり はがれたりして血流量が回復すると、 発作は治まってしまうわけです。
しかし、病気が根本的に治癒したわけではありません。
この様な症状が出て放置すると、 5年以内に3割近くの人が脳梗塞発作を発症するとも いわれています。
また、一過性脳虚血発作を一度でも発症すると、 健康だった頃と比べて、脳梗塞になる確率は15倍と、 飛躍的に上がります。
現在では、血栓を防ぐ薬があり、 それと併用して食事療法や運動療法をすることで、 効果的に脳梗塞の発症を予防することができます。
「一過性脳虚血発作」が起こったら、 まずは専門のお医者さんに相談することが大切です。
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