日本ではピアノを習う時に鍵盤上のことだけ勉強するのがほとんどですが、ヨーロッパでは(ピアノに限らずどの楽器もそうですが)、体の使い方も一緒に学びます。リストはとても立派な教師でしたが、彼のレッスンの始まりは体操からだったそうです。体の使い方を間違えると必ずどこかに負担がきます。ピアニストで一番多いのは腕の故障ですが、これをたくさん練習した勲章のように思って放っていると、将来ピアノが弾けなくなる日がくるかもしれません。ピアニストはスポーツ選手とは違います。一流のピアニストで80歳以上になっても現役で演奏されている方いらっしゃいます。スポーツ選手のように現役を引退しなくてもいつまでも演奏していく事ができます。でも体の使い方を間違ったままで無理して演奏を続けていくと、傷めた箇所が回復できなくなっていって慢性化していくこともありえます。もし、弾いていて痛いと思うところがあるならば、あまりいい使い方が出来ていないと思って、無理しないほうがいいと思います。
体の使い方を知るということは、自分の体をいつも意識できるので、ピアノの演奏だけではなく、自分の健康や精神面でも役に立ちます。
これは体の使い方について書いてある本です。とても参考になりますので、ぜひ読んでみられたらいかがでしょうか?
アレクサンダー・テクニーク