写真は、エコ心くすぐる大人のおもちゃ「太陽電池パネル」である。これ1枚で、畳1帖分ほどの大きさだ。
20cm四方程度の太陽電池セル(半導体素子)が、直列でつながり、さらにそれを並列につなげて十分な電圧、電流値を確保する。
この写真のパネルが数枚から十数枚、住宅などの屋根の上に設置されて、およそ2kw程度の電力を発電する仕組みが、「一般家庭向け太陽光発電システム」だ。
設置費用込みで、だいたい250万円ほどかかるらしい。設置してしまえば、日照さえあれば、家人不在でも発電を続け、不要部分の電力は電力会社が買い取ってくれる。
最初に「大人のおもちゃ」と書いたが、その理由は、費用対効果の考え方の部分にある。設置費用をシステムが発電する電力量で回収しようとしても、到底不可能なのだ。
だから、損得勘定で購入できる代物ではない。純粋なエコ心が働かないと、後々、後悔してしまうことになりかねない。
パネル1枚あたりの価格は今のところ、10万円前後、これが、半分にまで下落すれば、国からの補助金もあいまって、かなり設置しやすくなるのだが、この製品、製造工程における歩留まりがすこぶるよくない。
電池セル(半導体素子)が性質的に割れやすいことが最も弱点で、パネル完成品では安定するので、販売、設置後の不良というのはあまりないのだが、工場内での工程を進むうちに不良率がどんどん上がってしまうらしい。その上、デリケートな作業が要求されるため、作業者による手作業で組み立てられる工程が多く、製品原価のうち、人件費率が比較的高い製品なのだ。
したがって、今以上に急激に価格が低下することは期待できそうもない。
分散化型電源としては、家庭用燃料電池の普及が望まれるところであるが、補助的に、自然エネルギー利用型電源は伸びて意義がある。
そんなわけで、ぜひともこのおもちゃ、手に入れたいのだが、赤字再建団体の我が家では・・・もう少し先延ばしか。
なお、写真の製品は
?MSK社製LPS125型太陽電池モジュール