ドミノ値上げが始まった。
紙製品に始まり、小麦関連食料品、石油製品へと続いた値上げ戦線が新たな踊り場を迎えた。飲料系の値上げがついに始まったのだ。ビール値上げが世の中で浸透、成功すれば、次には清涼飲料系等「自販機関連値上げ」が始まり、他の食料品、日用品へと波及し始め、取り留めないドミノ値上げへと発展していく。すでに、紙製品は二度目の値上げを発表した。
消費者物価が低迷してきたここ数年のひずみを解消するくらいで収束する程度であれば、許容できる動きであるが、石油製品の値動きを見てわかるように、庶民の財布を激しく揺さぶるような反動も起き始めている。
目が離せない。
ビール3〜5%値上げ キリンビール発表 他社も追随か
2007年10月31日11時38分
キリンビールは31日、輸入麦芽やアルミなど原材料の価格高騰を受け、来年2月から発泡酒、第3のビールを含むビール類を値上げすると発表した。ビールは希望小売価格を定めていないオープン価格制だが、店頭価格で3〜5%値上がりする見通し。増税を除く値上げは90年3月以来、ほぼ18年ぶり。他社も値上げを検討しており追随する構えだ。
大手コンビニエンスストアでの税込み実勢価格は、キリンの350ミリリットル缶ビールは1本207円、発泡酒152円、第3のビール135円で、それぞれ5〜10円程度値上がりするとみられる。
同社によると、原材料の価格高騰は数年来続いており、今年は前年より約80億円の費用が余分にかかる見通し。来年も06年より麦芽が2倍超、アルミは3割ほど高い水準で推移するとみている。アルミ軽量缶の採用やライバル・サントリーなどとの段ボールの共同購入でコストを削減しているが、「企業努力には限界がある」と判断したという。
ビール市場でシェアトップのアサヒビールも「これ以上、原材料費が上がるなら値上げを考えざるを得ない」(荻田伍社長)という。アサヒと並ぶ業界2強のキリンビールが値上げを表明したことで、サッポロビールやサントリーも含めて追随する可能性が高い。(朝日新聞サイト)