わずか5年ほど前のことだが、あの頃の株式市場は異常だった。マスメディアは連日のように市場の崩壊を伝え、投資家達の投資意欲も減退の一途をたどり、株価が100円を切る「優良企業」も続出。今では死語となってしまった産業再生機構の設立やら、日銀による株式買取など、ありとあらゆる手段がとられようとしていた。その、日銀買取株が放出され始めたというニュース。あの頃の大騒ぎっていったい・・・なんだったんだろう・・・・・。
日銀、銀行保有株売却を開始 10月は488億円分
2007年11月03日朝日新聞サイト
日本銀行が、金融システム安定化のため02〜04年に買い取った銀行保有株の売却を始めたことが、わかった。10月中にまず488億円分(簿価)を市場で売却した。日銀が買い取った銀行保有株はまだ1兆5644億円分(同)ある。日銀は今後、株式市場に影響を与えないように17年9月まで10年をかけて、保有株を売却する計画だ。
株価の変動によって銀行の体力が左右されるのを防ごうと、日銀が買い取った金融機関の保有株式の簿価は今年3月末時点で1兆7607億円。時価は3兆6437億円で、含み益は約1兆8829億円に達していた。
市場への売却は、一般競争入札で選ばれた三菱UFJ信託など二つの信託銀行に委託。日銀は両行を通じ、原則として市場で売却を進める方針だ。ただ、場合によっては、株式公開買い付け(TOB)に応じる。
自社株買いの申し出に、応じることもある。今回の市場売却の前にすでに、自社株買いに応じたケースがあったという。