サブプライム関連で損失が確認されているみずほ証券が、第三者割当増資1000億円を予定しているというニュース。
国内金融機関のサブプライムによる痛みはさほどのものではないという雰囲気が大半であるけれど、こうしたニュースが流れれば、個人投資家や消費者は不安が募るというもの。早くこの迷宮から脱して欲しいものですね。
みずほ証券増資、1000億円規模で調整
みずほフィナンシャルグループ(FG)が、傘下のみずほ証券について年内にも1000億円規模の資本増強をする方向で最終調整に入ったことが、4日明らかになった。
FG傘下のみずほコーポレート銀行(CB)が第三者割当増資を引き受ける方向だ。米国の低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」の関連損失で、みずほ証券は2008年3月期(通期)の税引き後利益が920億円の赤字になると見込んでおり、格付け低下など証券業務に支障をきたさないように自己資本を充実させることが必要と判断した。
増資額は1000億円から数百億円上積みされる可能性がある。また、みずほ証券には、みずほCBが81・5%、残りを農林中央金庫が出資しており、農林中金にも増資の引き受けを打診した模様だ。
みずほグループがみずほ証券の資本増強に乗り出すのは、上場会社である新光証券との合併を来年5月に控え、巨額損失で自己資本が目減りすることになれば、合併新会社に対するみずほグループの発言力が低下する恐れがあるためだ。
みずほ証券は今年3月に合意した新光証券との合併比率を見直す予定だ。ただ、現状のままでは、新たな合併比率が新光株主に有利になる可能性が高い。
みずほ証券は、欧州事業でサブプライム関連損失が膨らみ、07年9月中間期で税引き後利益が約270億円の赤字に陥った。保有するサブプライム関連商品の価格は下げ止まっておらず、下期も650億円程度の赤字になると予想している。このため、みずほFGも08年3月期(通期)の税引き後利益を、当初見込みの7500億円から6500億円に下方修正した。
(2007年12月5日3時16分 読売新聞)