ウルトラマン第五話「ミロガンダの秘密」です。
大室山の山田博士、東京の新聞記者小林、地質学者の松尾博士が窒息死するという事件が起きました。
そして科学特捜隊にこの変死事件の調査が依頼されました。
この三人のうちの一人の山田博士は、植物の品種改良で高名だったのでした。
イデとアラシは山田博士の研究所に向かいます。 そして山田博士は先日団長として、オイリス島探検に参加したのですが、そこから持ち帰った食虫植物ミロガンダの品種改良中に亡くなったということを知ったのでした。
博士は植物に放射線を当てて、大きくするという研究を行っていたのです。 それは未来の食料確保を目的としていたのです。
ミロガンダの花は無くなっていました。
そのオイリス島調査団は五名。 五名の中には小林記者と松尾博士も含まれていたのです。
科学特捜隊のコンピューターは、残る二人は動物学者の坂井博士、カメラマンの浜口節子であるということをはじき出しました。 しかし坂井博士もまた殺されてしまい、科学特捜隊は残る一人の浜口節子の保護に向かいます。
節子の話では、ミロガンダの花は、オイリス島で道に迷い、途方に暮れていた時に見つけた川のほとりで発見されたものでした。 川の水で一息ついた一行はその上流で人間大の食虫植物に遭遇したのだと言いました。
ハヤタには事件の全貌が掴めました。
火山帯のオイリス島の川の側に咲くミロガンダは、水の中の珪素を吸収して生きていた。 その食虫植物はミロガンダの幼年期の姿である。 山田博士は持ち帰ったミロガンダに放射線を当てたため、その幼年期の姿に戻ってしまったのだろうということでした。
そして生きるために、必要な珪素の水を求めて、ミロガンダは調査団のメンバーを襲っていたのだ。 またミロガンダが動けるのも放射線の影響だろうと推論しました。
その翌日ついにミロガンダが姿を現し、アラシが襲われましたが、科学特捜隊のスーパーガンの一斉射撃で、側の沼へ落ちていきました。 科学特捜隊の隊員は喜びますが、岩本博士はこの攻撃でミロガンダがさらに強大なる可能性も指摘しました。
そしてその指摘が的中して、夜丸の内にビル以上に巨大化したミロガンダ、そう緑の怪物グリーンモンスが現れたのです。
グリーンモンスは植物怪獣ですが、動物のように動きながらビルを破壊していきます。
アラシが、スパイダーで攻撃をかけます。 だが逆にグリーンモンスの花粉攻撃を受けます。
ハヤタはアラシを助けると、ついにウルトラマンに変身しました。
だがこの巨大な植物怪獣にさすがのウルトラマンも苦戦します。 またグリーンモンスは花粉攻撃でウルトラマンを窒息させようとしました。
苦しむウルトラマン。
しかしグリーンモンスに体当たりした後、スペシウム光線を発射。 花芯に命中し、爆発炎上するグリーンモンス。
さすがの植物怪獣もついに倒されたのでした。 丸の内のビル街を吹き抜ける一陣の風にグリーンモンスは枯れ葉のように散っていきました。
グリーンモンスの怪物度は高いとは思いますが、話はやや理屈っぽくて面白くない気も致します。 放射線による巨大化というのは特撮・怪獣でよく使われる手なのですがね。 それから怪物名ですが「ミロガンダ」と紹介している雑誌もあったようです(笑)。
劇中ではグリーンモンスと呼称されることはありませんでした。 どちらが本名なのかな(笑)。
後の「ウルトラセブン」のワイアール星人のようのいスタンダードに、人が襲われるという方がよかったかもしれないですね。
本作品平田昭彦さんの岩本博士が初登場でしょうか。
ゲストの浜口カメラマンに若林映子さんです。 あの「地球最大の決戦」で「金星人」を演じられた方で、おきれいです。
前回のラゴンの怪光線に続いて、今回も花粉に苦戦のウルトラマンでした。 決して強くてかっこいいいばかりではないという点も見せ始めましたね。
監督 飯島敏宏氏 脚本 藤川桂介氏 特殊技術 的場徹氏 撮影 高野宏一氏(本編・特撮ともに)
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