ウルトラマン第十三話「オイルSOS」です。
イランを初め中東諸国で原因不明の油田火災や、航行中のタンカーが爆発炎上するという事件が、起こりました。
そしてまた日本でも不思議な事件が起こったのです。
ある日、もう深夜でしたが、一人のかなり酔っ払った男が港を歩いていました。
彼はその時海面に怪光線を見て、その後怪獣が現れてタンクローリーが爆発、炎上するのを目撃したのです。
その男は警察に通報したのですが、酔っていたため信用してもらえず、逆に犯人と疑われる始末です。 科学特捜隊にもこの件は報告されますが、怪獣は発見できずやはり男の言うことは信用できないのでした。
ところがその時怪光線と怪獣ペスターが現れ、タンカーが襲われたのです。 ペスターはまた口から火炎を吐き出すのでした。
男の言ったことは本当だったのです。
岩本博士の提出して資料によると、ペスターはオイルタンクのようなものである。 だからロケット弾を射ち込めば、たぶん爆発して、倒すのはたやすいだろう。 ただそれはペスターを湾外へ誘い出さなければ危険なことでした。
そのためオイルをつめたドラム缶を空挺部隊が落とします。
やがてペスターが現れオイルを呑み込み始めました。
作戦は成功かと思われましたが、科学特捜隊の攻撃は失敗しました。
ムラマツキャップはイデに 「射てといいうまで射ってはいかん」と命令していたのですが、二度目にペスターが顔を出した際にイデは誤って射ってしまいます。
ペスターは怒り狂い、火炎を吐き、付近一帯を火の海にしてしまいました。 それだけでなく、石油コンビナート地帯に上陸して、なおも火炎を吐き大暴れします。
次々と爆発して炎上する石油タンク。
科学特捜隊はペスターの腹部にロケット弾を射ち込み、何とか倒しました。
ですがコンビナート地帯の火災はますますひどくなるばかりでした。
石油精油所の所長はムラマツ隊長と科学特捜隊を激しく非難します。 他にも被害状況が次々と報告されてきました。
それらを聞いていたイデが飛び出しました。 彼は責任を感じて一人猛火に向かい、消火活動を続けるのでした。
他の科学特捜隊員も後を追いました。
その頃イデが消火活動をしていた所にも爆発が起こり、イデは気絶してしまいました。
そしてハヤタがウルトラマンに変身しました。
ウルトラマンはイデを捜します。
そこへ、ペスターがまだ死んでいなかったとみえて、ウルトラマンに火炎を吹き付けました。 ウルトラマンはひるまずに、、すぐにスペシウム光線を発射、ペスターは今度こそ息の根を止められました。
怪獣を倒したウルトラマンが今度は両手を合わせるようにしたかと思うと、ウルトラマンの右手の指先から、消化液が発射されました。 この消化液により、火災はみるみるうちに収まりコンビナートは助かりました。
イデも救助されました。
イデは退職を申し出ますが、ムラマツ隊長はそれを拒否するのでした。
事件はこうしてまたウルトラマンによって解決したのです。
怪獣ペスターの造型、スーツは最悪・・・。
ペスターは一応ヒトデ怪獣ということなのですが、二人で入っているというのがすぐにわかりましたし両方のヒトデの部分はモロに人の手です。 もう少々うまく作れなかったのかな、と思いました。
後のウルトラセブンのガイロスぐらいならまだよかったですね。 ガイロスもあまりかっこいい方ではなかったですが。
頭というか顔も吸血コウモリそっくりで、何でこれが海にいるのか?と思いますね。
大して強くもなく、すぐ倒されてしまいました。
ウルトラマンが怪獣との戦いよりも、消火活動を行ったという珍しい作品です。 でもとても頼もしかったですがね。
またいつもは射撃はアラシかハヤタなのですが、この時に限ってイデを指名。 ムラマツ隊長はアラシは熱くなりすぎる、と思ったのかもしれませんが、イデはおっちょこちょいだったのですよね。 これがちょっと裏目でした・・・。
脚本 金城 哲夫 特殊技術 円谷 一 撮影(本編)内海 正治 (特撮)佐川 和夫
ゲストに港の酔っ払いに、名脇役の梅津栄さん。 刑事役でウルトラセブン、マナベ参謀の宮川洋一さんです。 製油所長に近衛敏明さんも御出演されています。
ウルトラマン第十二話「ミイラの叫び」はスルーさせていただきます。
この物語どうも苦手なのですよね・・・。
|