2009年 11月 16日 の記事 (1件)


ウルトラマン「第二十五話怪彗星ツイフォン」です。

大好きな作品の一つです。

遠い宇宙の彼方から、赤い尾をひいて地球に向かって飛んでくる彗星がありました。
その彗星はツイフォンと名づけられました。

岩本博士の計算では、地球と衝突する可能性は83%の高率でした。
アキコが動揺し、イデは気絶してしまいます。

その後ツイフォンの軌道がさらに詳しく計算され、ほんの僅かの距離であるが、衝突は回避されることがわかりました。
でもその距離は55860キロメートルという、宇宙空間では紙一重に等かったのです。

ツイフォンが地球に最接近するのは37時間後、明後日の午前3時20分15秒でした。

その後さらにデータ分析が行われ、一応大きな被害は受けないだろうという答えが出ました。

ただイデは何かが心に引っかかっていたのです。

そしてツイフォンの通過時に特殊な宇宙線が降り、その影響で原水爆が爆発する恐れがあるから、核保有国は直ちにその安全を確保するようにという命令が、科学特捜隊パリ本部から届きました。

その時イデがあることを思い出しました。

それは以前オホーツク海で、廃棄処分になった旧型の水爆が6個紛失したという噂のことでした。
海底200メートルの鉛の箱が何者かに破壊され、水爆がなくなったのです。
「もしそれが爆発したら、地球上の全生命は死んでしまう」とイデは言いました。

ムラマツはイデの提案を受け入れ、パリ本部に問い合わせました。

ツイフォンは刻一刻と迫って来ます。
人々には地下鉄への避難命令が出されました。

ムラマツもある情報を思い出しました。
オホーツク海事件の後、日本アルプスで強力な放射線が検出されたが、本格的な調査が始められたら、それきり放射能はどこかへ行ってしまったということでした。

これらのことは、ある怪獣が水爆を呑み込んで、日本アルプス付近に生息しているということが真相なのかもしれませんでした。

アラシ、イデ、ハヤタの三隊員がビートルで、イデの作った水爆探知機を積み日本アルプスへ出動しました。
ただこの探知機は20キロの有効範囲しかありませんでした。
それでも科学特捜隊の懸命の捜索は続きます。

そしてついに怪彗星ツイフォンは、通過しました。
しかし何事も起こりませんでした。

美しい新しい朝が日本アルプスに、やってきました。
アラシ、ハヤタ、イデの三人はこの雪の平原の朝を満喫していました。

ところが突然この平和な朝を打ち破るように、冷凍怪獣ギガスが出現したのです。

驚いた三人は慌ててビートルに搭乗するのでした。

だが水爆探知機は、反応しません。

水爆を呑み込んでいるのは、このギガスではなかったのです。

そしてそこへ今度はまた別の怪獣が空から飛来してきます。
レーダー基地はツイフォンから飛び立った何かが地球に向かってくるのを、確認していたのですが、それがこの彗星怪獣ドラコだったのです。

ドラコはビートルを追いかけてきます。

ハヤタの機転で、ドラコをギガスに体当たりさせ、二匹は格闘を始めました。
二匹はすさまじく闘います。

羽を持って飛翔するドラコの方が優勢でした。
その釜のような両手も強力で、ギガスの体に火花が散ります。

そしてまた大きな咆哮が聞こえたと思うと、もう一匹別の怪獣が地中から現れました。
今度は水爆探知機がショートしてしまったのです。

現れた怪獣はレッドキングでした。
レッドキングの首の辺りがふくらんでいて、水爆を呑み込んでいることがわかりました。

レッドキングが、ギガスとドラコの闘いに巻き込まれたら大変です。
またやたらな武器を使うわけにもいきません。

しかし困惑する三人を尻目にレッドキングは、やはりギガスとドラコの闘いに参加してしまいます。

レッドキングは、まず同じ地球の怪獣であるギガスに味方することに決めたようです。
そして宇宙から来たドラコと闘い始めました。

レッドキングはさすがに、闘い慣れているようで、ドラコの羽をむしりとり、プロレス技で攻撃します。
途中でギガスにも攻撃させますが、ドラコもがんばっています。
だがやはり二対一では、不利でドラコはだんだん弱っていき、ついに倒されました。

ハヤタは、自分がレッドキングを誘い出し、アラシとイデがビートルでギガスを攻撃することを提案すると、駆け出していきました。

レッドキングはドラコを倒した後、今度は先ほどまで味方であったギガスと闘っていました。
ギガスはレッドキングの敵ではなく、よろよろと逃げていきました。

その後ハヤタはレッドキングを誘い出しますが、崖から叩き落されてしまいました。
ここでウルトラマンが登場です。

またビートルのアラシとイデは強力乾燥ミサイルで、ギガスを倒しました。

怪力のうえ強力なレッドキングにウルトラマンも大苦戦です。
スペシウム光線は使えません。

カラータイマーも赤に変りました。

だがここでウルトラマンは、手からの光線でレッドキングを浮かせて、また動きを停止させます。
すかさず八つ裂き光輪を放ち、水爆を呑み込んでいる首のところだけを持つと、宇宙空間へと飛び立ちました。

やがて宇宙の彼方で大爆発が起こりました。
こうして怪彗星ツイフォンによる事件は終わりました。

ほっと一息つく科学特捜隊本部。

だがここで岩本博士はムラマツに一枚の紙を渡しました。
それには
「3026年7月2日午前8時50分」と書かれていました。

岩本博士によるとツイフォンが再び地球に接近して今度は地球と衝突するという、電子計算機がはじきだしたデータだったのです。

ですがムラマツはその頃の人類は途方もない科学でツイフォンの軌道を変えてしまうだろうなと言うのでした。

ラストがちょっと興味深いオチとなっていますね。

東宝の「妖星ゴラス」あるいはウルトラセブンの「ダークゾーン」などとちょっと関わってきますね。
こちらは地球の軌道を換えるということが主題となっていましたが・・・。

ツイフォンの接近だけでも、十分物語が作れるのに、これは脇役であるというところが「ウルトラ」の凄いところです。
「ウルトラQ」の「海底原人ラゴン」もそうでしたが・・・。

そして怪獣が三匹も登場。
そのうえ人気怪獣のレッドキングが含まれているという出血大サービス的な作品です。

確かこの作品はリアルではお正月に放送されたような記憶があるのですが・・・。
円谷プロの「お年玉」だったのかもしれませんね。

レッドキングとギガスが、共闘した後何でまた闘ったのかが疑問ですがね。
ドラコは凶悪な顔つきですが、事実凶暴な奴のようですが、かっこよくてけっこう好きな怪獣でした。

脚本   若槻文三
特殊技術 高野宏一
監督   飯島敏宏
撮影(本編)福沢康道
  (特撮)佐川和夫

平田昭彦さんが、御出演ですね。
2009 11/16 21:05:16 | none | Comment(0)
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