ウルトラマン第三十九話「さらばウルトラマン」です。
いよいよ最終回のご紹介となりましたね。
宇宙空間を円盤群が進んできます。 そしてそれは地球を目指していたのです。
地球各国の人工衛星は直ちにそれを通信してきました。 科学特捜隊パリ本部、ニューヨーク、モスクワ支部、そして日本の科学特捜隊本部でもそのニュースはキャッチしていました。
そして地球は恐怖のどん底にたたきかまれたのでした。
科学特捜隊本部では、岩本博士もやってきて隊員全員が臨戦態制でつめていました。
パリ本部からの通信が入りました。
「円盤群の地球到達は、グリニッジ標準時間0時24分。 各国防衛態制を密にすること、ただし飛来目的は不明のたま攻撃は慎重に行うこと」 という内容でした。
このグリニッジ0時24分というのは後40分です。
ムラマツは航空自衛隊に空の防衛を依頼させ、各県警本部にも警戒警報を発令させました。
岩本博士の予測では目標は地球の二大国でやはり侵略が目的であろうということでした。 これまでも頻繁に起きていた「空飛ぶ円盤」目撃例も地球を狙っていたのだというのです。
そういう間にも円盤群はしだいに地球へ接近してきていました。 真ん中には巨大な親円盤がみえます。
「さあ、矢でも鉄砲でも持って来いってんだ!」 イデは軽口を飛ばして、ムラマツに注意を受けました。
さらに接近した円盤群はついに各国の人工衛星を怪光線で攻撃して撃墜しました。
電波監視センターから連絡が入りました。 北緯28度、東経155度20分に無数の飛行物体が確認されました。 円盤が地球に侵入したのです。
アラシ、イデはムラマツに出動を願いますが、ムラマツは慎重な姿勢を崩しません。 さらにパリ本部から連絡が入り、円盤群は日本を目指していることがわかりました。
その頃先ほど日本防衛のため出撃した、航空自衛隊がまず円盤群を遭遇していました。
戦闘の小型円盤が怪光線を発射して、自衛隊機を撃墜しました。
自衛隊機も戦闘態勢に入り、ミサイルを発射して、円盤の何機かを撃墜します。
空中戦が展開されました。 自衛隊機も奮戦して、何機かの円盤を撃墜しましたが、円盤群の方が優勢です。
ついに自衛隊機は全滅、円盤群は進んでくるのでした。
そしてパリ本部からまた通信が入ります。
「円盤群は科学特捜隊日本支部とウルトラマンを撃滅した後、各国を襲うものと思われる。 日本支部の健闘を祈る」 というものでした。
ついにムラマツは出動命令が出ました。 全員整列してムラマツの命令を聞きます。
ムラマツ、ハヤタ、アラシ、イデがビートル三機で出撃、アキコは連絡員として残りました。
全員出動後、岩本博士があることを思い出しました。 「新兵器を持っていってもらうんだった」 「まだ間に合います」とアキコが言ったので岩本博士も部屋を出て行きました。
ところがその岩本博士を何者かが遅い、博士の首を絞めて気絶させある部屋に引きずり込んでしまうのでした。
その頃ビートル三機と円盤群が空中戦を開始していました。
円盤は先ほど自衛隊機を全滅させた怪光線を次々に発射してビートルを攻撃しますが、ビートルはそれを巧みによけて、ミサイルで小型円盤を次々と撃墜していきます。 小型円盤はみるみるうちに数を減らされていきました。
科学特捜隊の作戦室に岩本博士が現れました。 ちょっと異様な雰囲気を感じさせます。
博士はアキコの首をしめて気絶させると、作戦室のコンピューターを銃で射ち、爆破させます。 作戦室内は火事が起こりました。
博士はどうなってしまったのでしょうか・・・。
ビートル三機は小型円盤群を全て撃墜しましたが、親円盤は逃してしまいました。
ムラマツは自らは探索は続けることにして、イデ、とアラシを基地へ戻します。
イデが本部に連絡をしますが、アキコからの応答はありませんでした。 イデは不審に思います。
イデとアラシが着陸すると基地には警報が鳴っています。 二人はあわてて作戦室に入り、倒れているアキコを発見しました。
アキコは気がつき岩本博士に襲われたと言いました。
アラシが作戦室を飛び出し、博士を発見、追いかけます。
そこへムラマツとハヤタも戻ってきました。 三人で博士を追いかけました。
アラシが追いつき博士を殴り倒します。
ムラマツは慌てていきはやるアラシを止めて博士を介抱しようとしました。
ところが博士の手と顔は宇宙人の物に変っていました。 この岩本博士は宇宙人が化けていたのでした。
ハヤタがマルス133を発射。 「ゼットン・・・ゼットン・・・」 宇宙人はこのように呻き倒されその姿は消えていきました。
「ゼットン」とはどのような意味だったのでしょうか・・・。
その時科学特捜隊基地の土が盛り上がり先ほど逃げていった大型の親円盤が出現しました。 円盤の上部が開いたと思うと、ブルーの球体が現れ膨らんでいきます。
やがてその球体は爆発し、オレンジ色の閃光の中から一匹の怪獣が現れました。 この怪獣こそ宇宙恐竜ゼットンだったのです。
ゼットンは基地に向って進んでいきます。
科学特捜隊は攻撃しますが、ゼットンにはまったく効果がありません。
その頃岩本博士が気がつき、ムラマツにトランシーバーで救援を要請しました。
ハヤタとアラシが博士の救援に向います。
しかしゼットンはますます近づいてきます。
ハヤタは途中で振り返り、ウルトラマンに変身しました。
ウルトラマンはまず腕をクロスして自分の体を回転させ光の輪を次々と発射。 この光の輪でゼットンの動きを止めようとしました。
しかしゼットンも頭部から赤い光線を発射してウルトラマンの足元を攻撃し、この輪を破壊してしまいました。 ウルトラマンは倒れました。
ウルトラマンもすぐに起き上がり対峙します。
ゼットンは姿を消しウルトラマンの背後に現れ、触角からエネルギー弾を発射、ウルトラマンはからくもよけ、エネルギー弾は科学特捜隊の基地の建物を破壊しました。 ウルトラマンが今度は八つ裂き光輪を発射しますが、セットンはバリヤーでこれを粉砕しました。
ウルトラマンはゼットンと組み合います。 カラータイマーが点滅を始めました。
そしてついに必殺のスペシウム光線を発射しました。
しかしこれもゼットンはまず自分の体に吸収してその後エネルギー光波として送り返してきたのです。 この光波がウルトラマンのカラータイマーに命中、さすがのウルトラマンも倒れてしまいました。
無敵のウルトラマンもついにここで絶命するのでしょうか・・・。
その時岩本博士がアラシに新兵器を渡しました。
アラシがその新兵器でゼットンを攻撃します。
この兵器の効果はすさまじくこれが命中すると、ゼットンは空中に放り上げられ爆発しました。 新兵器がゼットンを倒したのです。
アラシとイデは基地の消化へと向いました。
そしてその時空からもう一人のウルトラマン、いやM78星人が飛んできたのでした。 彼はM78星雲の宇宙警備隊員ゾフィーでした。
ゾフィーは傷ついたウルトラマンを助けM78星雲に返すために迎えに来たのでした。 ゾフィーは赤い球体となりウルトラマンの体を吸収しました。 そしてウルトラマンに帰るようにと語りかけるのでした。
しかしウルトラマンはこれを拒否します。 それは彼が帰るとハヤタが命を失ってしまうからなのでした。
ゾフィーはウルトラマンの心意気に感心します。 そして彼は命を二つ持っていたので、その一つをハヤタにあげることを約束してくれたのです。
それでウルトラマンはようやくM78星雲に帰ることを納得しました。 ゾフィーがフラッシュビームを点火して、ウルトラマンとハヤタの体を分離させると、ハヤタは地上に立っていました。
またゾフィーは赤い球体の外に出るとこれを押して高空へ、宇宙空間目指して飛んでいきました。
「さようなら、ウルトラマン」アキコが言いました。
ハヤタはそれを見上げて 「キャップ、あの球体ですよ。僕が竜ヶ森湖で衝突して・・・。 でも今までどうしていたのかなぁ・・・」
こうしてウルトラマンは帰っていったのでした。
最終回なかなか面白かったですね。 この物語も盛りだくさんで30分(実際は20余分)で終わらせるのは大変だったと思いますが、うまくまとめられています。
円盤群というのはウルトラシリーズでは初だったのですね。 科学特捜隊の隊員が緊張感に包まれるというのがわかります。
そしてゼットンという最強の怪獣。 この存在があまりにも大きいです。
そしてまたこの怪獣はいろいろと対ウルトラマンの訓練を受けていたようです。
バルタン星人やジェロニモンもいろいろな超能力を持っていたようですが、そのパワーは彼ら以上でした。
またゼットン星人の存在も不気味ですね。
最初はケムール人かと思っていましたよ。 そしてそれは長く続き、ゼットン星人とわかったのは最近です。
「さらばウルトラマン」エンディングで子供達の「さようなら〜」という声が入りますが、トクタサツオもまさにその子供の一人でした・・・。
やはりとても寂しかったな、という思いがありました。
脚本 金城哲夫 特殊技術 高野宏一 監督 円谷一 撮影(本編)福沢康道 (特撮)鈴木清
ゲスト 平田昭彦(岩本博士)
金城哲夫作品でした。
最終回のゲストは平田昭彦さんでいらっしゃいましたね。
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