ウルトラセブン第十四話「ウルトラ警備隊西へ(前編)」です。
マンモス港神戸の夜明け。
突然潜水服の男が港の岸壁に上がってきます。 男はやがてスーツ姿になって何事もなかったように歩いています。
すると突然一隻の船舶が大爆発です。 その男はそれを見届けると、車に乗り込みいずこかへと去っていきました。 男はいったい何者だったのでしょうか。
その頃来日する外国人観光客が次々に射殺されるという事件が起きていました。 ただしこの事件は刑事事件なので、ウルトラ警備隊には調査の要請は出ていませんでした。 ウルトラ警備隊の対員達は調査をキリヤマに進言するのですが、キリヤマは取り合いませんでした。
ところがキリヤマはマナベ参謀に呼ばれ、射殺された外国人観光客はみんな地球防衛軍の科学班のチーフであることを聞かされて驚きます。 また犯人の見当もついていて、地球防衛軍が発射した観測用ロケットを侵略と誤解したペダン星人であるというのでした。 つまりペダン星人はもう地球に来ているということなのです。
チーフ達は日本の六甲山にある防衛センターで開かれる防衛会議に出席するために来日したのでした。
その中の一人ワシントン基地の頭脳と呼ばれている女性科学者がドロシー・アンダーソンだったのです。 彼女はあの神戸港にいた怪しい男に付け狙われて、何とか地球防衛軍基地に保護されていました。
マナベ参謀はドロシー・アンダーソン博士の護衛をウルトラ警備隊に命じて、フルハシ、ソガ、ダンの三人がこの任務に就きドロシーと共に科学センターへ向いました。
六甲山の防衛センターか国際会議場であるとともに、地下には地球防衛対策の秘密の研究所があったのです。
この防衛センターのチーフが土田博士でした。
土田博士はドロシーを歓迎します。 そして南極基地から原子力潜水艦アーサー号に乗ってまた二人の科学者がこちらに向っていると話すのでした。
その頃原子力潜水艦アーサー号は、突然四体の金属体の襲撃を受けました。
アーサー号からのSOSを受けて地球防衛軍基地からすぐにハイドランジャーが出撃しますが、間に合わずアーサー号は金属対の攻撃を受けて破壊されてしまいました。 これもペダン星人の仕業には違いないようでしたが、なぜか情報がもれているようでした。
その後ドロシーは神戸港にいました。 そこへ怪しいあの男が現れ、彼女に迫ります。
ウルトラ警備隊が駆けつけ、男を取り押さえようとしました。
だがドロシーはなぜか海に飛びこみました。
怪しい男と思われたのが実は、ワシントン基地からドロシーの護衛を依頼されていた秘密諜報部員のマービン・ウエッブであったのです。 海に逃げたドロシーは偽者で、彼女こそがペダン星人だったのです。 ドロシーに化けたペダン星人は、地球防衛軍の内部に入り込み、情報を流したりしていたのでした。
そしてついに防衛センターにペダン星人の攻撃が開始されました。
アーサー号を襲ったあの四体の金属体が飛来してきました。 するとその四体が合体し、巨大なロボットになったのです。
巨大ロボットは防衛センターに向って進んできます。
防衛センターもすぐに大砲等で迎撃しますが、効果がありません。
ウルトラ警備隊も防衛センターに向いました。
ダンのみは残ってウルトラセブンに変身!
巨大ロボットが防衛センターの建物に手をかけるまで間一髪のところで、ウルトラセブンが間に合いました。
両者は激しく戦いますが、ロボットのパワーは強大でさすがのウルトラセブンもおされ気味です。
エメリュウム光線も効果がありません。
アイスラッガーも跳ね返されました。
そしてついにウルトラセブンが巨大ロボットにつぶされてしまいました。
このままウルトラセブンは負けてしまうのでしょうか・・・。
前編はここまでで終わっています。
何と言ってもスーパーロボットの存在が大きい作品でした・・・。 キングジョーという名称で呼称されることになるこの巨大ロボット、とても印象に残りました。
いつもは四体に分離しているというところもけっこうさえていますね。
不恰好といえばいえるのですが、そうですからなおさらパワーを感じさせられるのです。
ウルトラセブン初の前・後編作品ですね。
長期ロケーションが敢行されました。 出演者のみなさん撮影後はけっこう遊びにいらっしゃったりしたそうですよ。 中山昭二さんはそのような時でも「隊長」でいらっしゃったとも聞きます。
作品中の防衛センターは京都宝池の国際会議場と芦屋市役所の併用で、センター内部は大阪淀川区の武田薬品中央研究所で撮影されました。
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