ウルトラセブン第二十一話「海底基地を追え」です。
太平洋を進む第三黒潮丸が、突如海中から出現した黒い影に襲われ沈没しました。 この船の船長は沈没前に家族に会場電話で「大和らしい影を見た」と連絡していました。 また通報三十分後現地では、油も船の破片も発見されませんでした。
このような海難事故は日本近海だけでなく、地中海、大西洋でも続発していて、地球防衛軍も不審に思い、調査に動き出しました。
そこでタケナカ参謀は、まず戦艦大和の影から調査するように命じました。
大和沈没地点に、フルハシ、アマギ両隊員が、ハイドランジャー1号・2号で向いました。 ハイドランジャーがその地点へ到着すると、沈没しているはずの大和は見つかりませんでした。
この件を本部に報告した後、ハイドランジャーは海中を進むひとで型の円盤を発見しました。 そして2号が電磁波のような光線で、捕らえられてしまいます。
キリヤマ隊長はウルトラホーク1号で、応援に向います。
またその頃今度は伊豆の下田沖に、例の戦艦大和のような機械が現れました。 このためモロボシ・ダンはウルトラホーク3号で、ソガとアンヌはポインターで出動、キリヤマ隊長も下田沖へと向いました。
でもその隙に今度はハイドランジャー1号も星型円盤に捕らえられてしまったのです。
そして遂に下田沖の戦艦のような機械は、砲撃を開始、下田の市街地が火に包まれます。
ホーク3号のダン、ポインターも応戦します。 激闘の中でウルトラホーク3号は海中に墜落してしまいますが、駆けつけたキリヤマ隊長のホーク1号が、機械の動きを止めました。
パリ本部から連絡があり、戦艦型の機械はアイアンロックスというロボットであることがわかりました。 アイアンロックスは、海底に眠る無限の鉄くずを集めて作られた爆弾ロボットで、停止後15分で爆発するということでした。 ただそのアイアンロックスを操る敵とその本拠地がわかりませんでした。
爆発するまで後13分という時アイアンロックスは再び動き始め、攻撃を開始しました。
そしてようやく気がついたダンは、ウルトラセブンに変身、海上でアイアンロックスと対決します。
「ワレワレハカイテイニネムルコノホウフナシゲン、ソレモチキュウジンガリヨウシナイモノヲイタダクダケダ。ソウコウゲキでミミーセイジンのイリョクヲミセテヤル」 アイアンロックスの中からそのような声が聞こえ、セブンを巨大な手枷足枷で、拘束してしまうのでした。
敵は、ミミー星人で、目標もわかりましたが、このままではセブンは爆発の道連れとなってしまいます。
このピンチにウルトラセブンは、回転してビームを放ち枷を外します。
そしてエメリューム光線で、アイアンロックスを破壊しました。
ミミー星人の本拠地と思われる、星型の円盤はハイドランジャーを外して宇宙へ逃げようとしますが、気がついたフルハシ、アマギがミサイルを発射、円盤は爆破されました。
この物語は、全編メカの描写が多く登場する作品でした。 今回の敵、ミミー星人も全然姿を現しません。
地球防衛軍対宇宙人の空対海、地対海の対決は凄まじいです。
そして何といってもアイアンロックス、この存在が大きいですね。 これは強大なロボットで、自爆作用があるのですが、本作品のSF色をさらに強めています。
ただこのミミー星人、彼等の言葉を前に載せましたが、なぜ地球人と争い、船を襲ったり、基地を爆破することがあったのでしょう。 海底の鉄くずを持って行くだけなら、友好的にいやむしろ共存共栄の道がるような気がしてなりません。 これから後の作品に登場するクレージーゴンを使ったバンダ星人のようなあきらかに地球の資源を狙ったなら理解できるのですが・・・。
それからウルトラセブンですが、アイアンロックスを、エメリューム光線で破壊します。 でもこれってとても危険なような気もするのですがね・・・。
この程度の爆発だったのか、それとも効果が弱くなっていたのかはわかりませんでした。
謎の多い物語ですが、まあけっこう惹き込まれる作品ではあります。
監督 鈴木俊継 脚本 赤井鬼介 特殊技術 大木淳 撮影 鈴木清(特撮も共同) 美術 成田亨・池谷仙克 照明 小林哲也
ゲスト 柳谷寛さん。 東宝特撮、「ウルトラQ」の宇田川刑事、「ウルトラマン」にも御出演の名脇役でいらっしゃいます。
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