ウルトラマン第二話「侵略者を撃て」です。
脚本 千束北男 特技監督 的場徹 監督 飯島敏宏 撮影(本編・特撮)高野宏一 ナレーター 石坂浩二
ウルトラマンの宿敵として、人気の高いバルタン星人の初登場作品です。
冒頭いきなり目にあざを作ったイデ隊員が現れます。 フジ隊員にも冷やかされますが、本人がなぜこのようになったかを話してくれるのでした。
ある平和な夜でした。 イデ隊員は制服のまま科学特捜隊基地内の部屋で同僚のアラシ隊員と仮眠中でしたが、そのアラシ隊員のいびきがうるさくて、なかなか眠れずにいました。
そこにムラマツ隊長より集合がかかりました。 イデ、アラシ、フジの三人がムラマツ隊長の前に集まります。
隊長によると、東京上空に強烈な電波を発する物体が飛来したので、警戒中に突然電波が感じられなくなったというのです。 パトロール中だったハヤタ隊員が防衛基地へ急行して調査結果を報告してきました。 電波が消えたのは御殿場山の科学センターの辺りだというのです。
そこでアラシ隊員が科学センターへ向かいます。 ところがその車にはホシノ少年もこっそりと同乗していたのです。 アラシ隊員は連絡係として、一応許可しました。
アラシ隊員が科学センターへ行き、中に入ると中ではやはり異変が起きていました。 センターの職員達がみんな固まってしまっていたのです、 驚いてホシノ少年に異変を知らせましたが、そこにある生物が姿を現わし、アラシ隊員もその生物のハサミ状の手から出す光線で固められてしまったのです。
その後ハヤタもセンター内でその生物と遭遇して分身の術を使う彼らと戦いながら、何とか外に出ました。 この謎の生物による科学センター異変は伝えられ防衛会議が開かれました。
そこでムラマツ隊長はセンターを占拠している生物と話し合うことを主張し、反対意見も多かったのですが一応この提案が取り上げられました。 そして今度は宇宙語を話せるというイデ隊員が向かいました。 ビクビクしながら、センター内へ入っていくイデ隊員ですが、宇宙語で交渉する暇もなくその生物に捕まってしまいます。
彼らに操られたアラシ隊員が現れ、後を追ってきたのかハヤタも来ました。 そしてここで初めて彼らの名前がバルタン星人という名前で地球に居住したいという考えがわかりました。
ハヤタは地球のルールを守るのなら、できない相談ではないとも言うが、彼らの数は20億3千万ほど多いうえに、最初から侵略する意思が感じられました。 また「火星に住んでは?」という提案にも火星には嫌いな物質があるため住めないと言い、その嫌いな物質については言わなかった。 そこまで言うとアラシ隊員は倒れた。
その後ハヤタが壁の影に向かって流星ナイフを投げると、ナイフが突き刺さった場所から血液が流れた。 倒したか、とも思われたが、その後バルタン星人が巨大化して姿を現した。 ハヤタはスーパーガンで攻撃するが、通用しません。
逆にバルタンのハサミでなぎ倒され、フラッシュビームをビルの下に落としてしまいます。 それはかろうじてビルの窓枠に引っかかりましたが、手の届く高さではありませんでした。
地球側もミサイル「はげたか」を発射、命中して一旦は倒れました。 がすぐその後で、倒れた体から別の固体と思われるバルタンが現れます。
そしてついにバルタンは街を破壊し始めました。 彼らは飛行することもでき、空からも光線を発射します。
ハヤタはついに科学センターのビルの屋上から、飛び降りフラッシュビームを掴みウルトラマンに変身します。 ウルトラマンもバルタンを追って飛びます。
東京上空でウルトラマンとバルタン星人のものすごう格闘が始まりました。 ウルトラマンはバルタンの片方のはさみを破壊しますが、倒すまでには至りませんでした。 逆にウルトラマンは逃げ、バルタンが追ってきます。
もう片方のハサミから怪光線を出し、ウルトラマンを狙います。 それは外れますが、その度に東京の市街地に当たり、建物が炎上します。
ウルトラマンは一回着地して、バルタンが通り過ぎたところを狙って手を十字にして例の光線を発射しました。 それはバルタンを捕らえバルタンは爆発、炎上、墜落していきました。
「スペシウム光線ですね」とフジ隊員が言いました。 劇中でこの光線の名前がここで初めて呼称されたのです。
ウルトラマンはその後両目から光線を出して、バルタン星人の円盤を発見し、どこかへ運んで行きました。 やがてどこか遠い所で、大爆発の音が聞こえてきました。 ウルトラマンがバルタン星人の円盤を破壊したのです。
こうして事件は終結しました。 その夜、今度はイデ隊員の鼾がうるさくて、アラシ隊員は中々眠れません。
ところがイデ隊員はベッドから落ちてしまいます。 そしてこのために、目に大きなあざを作ってしまいました。
イデ隊員の目のあざはこれが原因だったのでした。 ゲラゲラ笑うイデ隊員の顔のアップでこの作品は終わっています。
このようにこの作品は人気も高いのですが、息つく暇もない展開でかなり惹きこまれます。 幸田宗丸さん、藤田進さんという大物俳優が御出演されています。
ただウルトラマンが出現してから、けっこう時間がたっているようですが、カラータイマーがずっと青というのが疑問です。 またバルタン星人は自分たちがもっとも苦手としているものが、対戦相手ウルトラマンの必殺技だったという点もついてなかったですね。 でもこのバルタン星人はウルトラマンのライバルとして、これからしばらくウルトラの世界に存在するわけです。
|