「ウルトラマン」第一話「ウルトラ作戦第一号」です。
脚本 関沢新一 金城哲夫 特技監督 高野宏一 監督 円谷一 撮影(本編)内海正治 撮影(特撮)佐川和夫 音楽 宮内国郎 ナレーター 石坂浩二
大宇宙の中に、青い玉と赤い玉が飛んでいました。 埼玉上空を、小型ビートルで、パトロールするハヤタ隊員が映ります。
そしてナレーションでは、科学特捜隊の説明が入ります。 ハヤタ隊員は青い玉を発見して、追跡を開始しますが、もう一つの赤い玉と衝突。 ビートルは大破、墜落するのでした。
青い玉はそのまま湖に落下し、沈んで行きました。
その湖には、キャンプをしていた若者達がいたのですが、彼らに目撃されました。 埼玉県警警邏隊も駆けつけ、科学特捜隊に連絡を入れました。
また彼らは赤い玉が、気を失っているハヤタを吸い上げ、中に取り込むのを見ました。
赤い玉の中では宇宙人がハヤタに語りかけていました。 彼は宇宙怪獣ベムラーを追って、ここまで来たのでした。 そして命をハヤタに預けこれからは一心同体であると告げ、ベータカプセルを渡しました。 何か困ったことがあったら、これを押してくれと言うのでした。 ハヤタはまだ半信半疑のようすでしたが、これを受け入れました。
翌朝連絡を受けて現地に駆けつけた科学特捜隊のムラマツ隊長、アラシ隊員、イデ隊員や、警邏隊の警官、キャンパーの若者達の前にベムラーが姿を現しました。 とても恐ろしい凶暴な怪獣です。
この時はすぐ湖にもぐりました。 その後科学特捜隊基地で、ハヤタを心配するフジ隊員、ホシノ少年にハヤタが突然連絡を入れます。 ハヤタは潜航艇S−16を、ビートルで運んで欲しいとフジ隊員要請します。
ムラマツ隊長や他の隊員は驚き、信じませんがやがてハヤタは現れました。 彼は潜航艇とビートルで湖と上空から、ベムラーを挟撃しようと提案。
これが「ウルトラ作戦第一号」と決定されたのです。 そして作戦は開始され、はじめはうまくいき、作戦は成功かと思われましたが、ベムラーは強力でなかなか倒れません。 それどころか、ハヤタの乗る潜航艇S−16がベムラーに咥えられてしまいました。
ベムラーは上陸し、S−16は放り出され地上に落下、炎上します。
ハヤタはついにベータカプセルを押して、ハヤタを助けた宇宙人が登場です。 宇宙人は激しくベムラーと戦いますが、ベムラーも強くて、苦戦します。 宇宙人の胸のボタンが赤くなり、点滅を始めました。
科学特捜隊の隊員も驚きます。 その宇宙人も動きに焦りが見え、どうもピンチのようです。
でも彼は最後の力を振り絞って、ベムラーを湖に投げつけます。 ベムラーはいったん湖の中に潜りますが、すぐに最初現れた青い玉となり、再び逃亡をはかります。
その時宇宙人は咄嗟に両手を十字の形に交差させ、その右手の方から光線を発射します。 青い玉はこの光線を受けて、爆発しました。 ついにベムラーは退治されたのでした。
宇宙人は空へ飛び、どこかへ去って行きました。
やがてハヤタとムラマツ隊長、アラシ、イデ、フジの三隊員は再会し、みんなハヤタの無事を喜びました。 ハヤタはあのベムラーを倒した宇宙人を「ウルトラマン」と呼んだのです。
ウルトラマンの誕生したのです。
第一回なかなか面白かったですが、三十分でこれだけの物語を作るのは大変であったと思います。 ベムラーの怪獣度はなかなかのものでした。
顔も凄みがあり、凶悪な怪獣という感じ。 造型もよかったですが、ちょっとスーツがゴム長靴を連想させました。
隊員のキャラもまだちょっとわかりませんでしたね。 アラシ隊員というとスパイダーショットを連想されるファンの方も多いと思われますが、この作品ではまだそれも使われませんでした。
それから東宝系の映画館で上映された「劇場版ウルトラマン」では、ベムラーはこのウルトラ作戦第一号で倒されてしまい、ウルトラマンとの対決シーンはありません。
ウルトラマンスーツアクターはもちろん全編古谷敏さんです。
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