ウルトラマン第十四話「真珠貝防衛指令」です。
科学特捜隊の月給日の日、アキコ隊員はイデ隊員をお供にして、銀座でお買い物です。 ある真珠の専門店に入ったのですが、高値でアキコの月給ではとても手が出せません。
そのお店の人の話では今年に入って養殖真珠が原因は不明だが、全滅したということでした。
アキコは「値を吊り上げるお店の言い訳ですよ」といぶかるイデを尻目に本部へ戻って原因の調査を提案しました。
そして同じ頃養殖真珠を守ろうと琵琶湖へのトラックによる移送が行われていました。 そのトラックが海岸線の道を走っていた頃、突然ガマガエルとクジラを合わせたような怪獣が現れ、トラックを襲いました。
そしてその怪獣ガマクジラは、横転したトラックからこぼれ落ちた真珠を口から伸ばした管で、次々に吸い込み始めました。
アキコの言っていたように、真珠を全滅させたのはこの怪獣だったのです。
科学特捜隊がビートルで出動してすぐに攻撃を開始しました。
ナパーム弾、電子網と攻撃を続けますが、ガマクジラは倒せません。 それどころか、ガマクジラがクジラの潮吹きのように発射した熱線で、ビートルが墜落してしまいました。
迎えのビートルが来る間科学特捜隊は浜辺でガマクジラの行動を見張っていたのですが、奇妙な音が聞こえます。 「ガリガリ、バリバリ」と何かを噛み砕いているような不快な音なのでした。
それは何とガマクジラが真珠を食べている音なのでした。
「やめて!」 アキコが叫びます。 アキコの顔が暗く、恨みで燃え上がりました。
科学特捜隊は真珠によく似た光を放つ爆弾を作成して、ガマクジラにこれを呑み込ませ、体内で爆発させることに成功しましたが、これでも倒れませんでした。 その後また例の熱線を噴出しています。
倒れるどころかこれにより、体内外の傷を回復させ、抵抗力も付けさせてしまったのです。
ガマクジラは今度は海水浴に来ていた数人の若い女性だけのグループを襲いました。 それは彼女達が、真珠のネックレス等装身具を持っていたからなのです。
科学特捜隊はハヤタの提案で、小型ジェット噴射機によるガマクジラを宇宙空間に追放してしまうという作戦を取りました。 ハヤタの乗ったビートルはまた落とされてしまいますが、これが成功して、ガマクジラは空に飛び上がっていきました。
そこへウルトラマンも登場しました。
突然ガマクジラの向きが変わりました。
しかし、ウルトラマンが頭を下げて激突しました。
ガマクジラが倒されて、事件は解決しました。
そして・・・次の月給日。 アキコは真珠をたくさん買い込みました。
イデは真珠を身に着けているフジに向かって 「ガマクジラみたい・・・」とかいろいろな発言を繰り返しています。
そしてアキコの買い物をたくさん持たされて、スタスタと歩くフジの後を行くイデの姿がありました。
脚本 佐々木 守 特殊技術 高野 宏一 監督 実相時 昭雄 撮影(本編)内海 正治 (特撮)佐川 和夫
ゲストにガマクジラに襲われたトラックの運転手さんが、寺田農さんと桶浦勉さんが御出演です。
科学特捜隊の月給日という設定が笑えますね。 あの方達もサラリーマンなのですね。
それからあまり高くもないようです。
フジアキコ隊員役のロコさんこと桜井浩子さんが、ガマクジラに恨みの表情を見せますが、物凄かったですね。 桜井さんは後に、ドラマ等で悪女や汚れ役でも御出演されますが、さすがに女優さんです。
イデ隊員とアキコ隊員は仲がいいという噂もあるのですが、この作品ではデート? そういえばこの二人けっこう全作品において、からみやコンビが多いような気もするのです。
そしてこの作品は実相寺作品です。 夜や暗さをうまく使うのが得意な実相寺監督ですが、この物語でもこれが出ていますね。
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