ウルトラセブン第二十二話「人間牧場」です。
アンヌ隊員がこれまでにない、危機に陥ります。
アンヌは友人イシヤマルリ子の別荘での、彼女の誕生会に出席していました。 パーティーは数人の若い人達で、楽しく続けられていました。
その別荘に、怪物が迫っていきます。
ルリ子の犬が怪物に気が付いて吠えます。 続いて起きる犬の悲鳴。
それを聞いたアンヌは、ルリ子と二手に別れ犬を探しに行きましたが、続いてルリ子があの怪物に襲われて、どこかに連れ去られてしまいました。 怪物の足跡を追ったアンヌは円盤を発見、ただちにウルトラ警備隊に応援を求めました。
ウルトラ警備隊が海上を捜索しますが、円盤はうまく隠れてルリ子を円盤内に閉じ込めました。
タケナカ参謀は、ウルトラ警備隊に世界各地にあの怪物の足跡と同じものが見つかり必ず動物が一頭行方不明になっていると告げました。
そこへルリ子が浜辺で見つかったという報告が入りました。 ルリ子は目を開け生命には異常がないようでしたが、意識がないようにみえました。 また腕に何か奇妙な赤い胞子状の物が付着していたのです。
ルリ子は地球防衛軍本部で、北村博士の検査を受けました。 その結果、原因は不明だが、染色体が激減していることがわかりました。
その後ルリ子のいる病室で彼女がうなり声をあげ始めました。 アンヌがベッドのシーツをめくってみると彼女の体は緑に変色していたのです。
アンヌは驚きますが、さらにそこへあの怪物ブラコ星人が姿を現し彼女を襲ったのです。 ダンが駆けつけ格闘になりますが、人間体では苦戦、しかしキリヤマのレーザーガンの攻撃でブラコ星人は倒されました。
だがアンヌの体も緑色に変色して、あの赤い胞子を植えつけられてしまったのです。
ブラコ星人の死体は北村博士によって解剖されましたが、その体内からあの赤い胞子が大量に出てきました。 それはブラコ星人の食糧だったのです。
そしてブラコ星人は、人間の女性の体に胞子を植え付け、胞子を育てようとたくらんだということもわかりました。
「まるで人間牧場ですね」ダンが言います。
このままでは、地球の全女性達が危ない。 そのうえアンヌとルリ子の命も後15時間しかもたないというのです。
彼女達を助けるのに必要な必要な放射線α73は土星の鉱石にしかなく、ウルトラホーク2号でどんない急いでも三日はかかるということでした。
その頃海上には、ブラコ星人の円盤群が現れ、ウルトラホーク1号と交戦状態に入っていました。
ダンもウルトラホーク3号で、応援に飛び立ちます。
そしてダンはウルトラセブンに変身するために、わざと円盤群に突っ込みます。
円盤群の攻撃でウルトラホークは炎上。 しかしウルトラセブンが現れ、土星へ向おうとします。
ブラコ星人の円盤群がそれを阻止しようとまた電磁波状の光線でウルトラセブンを取り込み苦しめますが、ウルトラホークが援護、セブンは土星に向いました。 またブラコ星人の円盤群もウルトラホークに撃滅されました。
こうしてウルトラセブンとウルトラ警備隊の連携プレーによって、ブラコ星人の野望は砕かれました。 そして鉱石は無事到着、放射線α73により、アンヌとルリ子の命も助かったのでした。
ブラコ星人、姿を現わしたのは一人だけでしたが、恐ろしい奴等です。 あの円盤群にどれほどのブラコ星人が乗っていて、彼らの全てが、女性を襲っていたとしたら、大変です。
欧米式の侵略物はこの類が多いですね。
女性の方は御注意下さいね。 いつブラコ星人があなたを狙うかわかりませんから・・・。
そしてこの物語にはある重要なポイントがあります。
それは作品終盤でキリヤマが 「セブンは土星に行こうとしている!」とホーク1号に援護を命じる場面です。
これはキリヤマがセブンがダンで、あることを知っていた、あるいは見抜いていた証拠ではないでしょうか・・・。 何せ鉱石の件を知っているのは、北村博士とキリヤマとダンしかいないのですから。 まあ薄々感づいていて、確信を持ったということかもしれないです。
監督 鈴木俊継 脚本 山浦弘靖 特殊技術 大木淳 撮影 鈴木清 美術 成田亨・池谷仙克 光学撮影 中野稔
北村博士役は岡部正さんです。
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