かつて題名のなかったBLOG

2008年 09月 25日 の記事 (1件)


さあ、では早速4回目いきます。
今回は、企画を作る上で最も手軽で最も厄介でもある
「運」の要素について解説します。

ゲーム性を増して企画にアクセントをつけるため、
難易度を調整するため、実力差を埋めるため、
いろいろな用途で「運」の要素を入れることがあります。
正解したらサイコロを振る、カードを引く、
「黒ひげ」にナイフを刺す、ルーレットを回す、
中に「ハズレ」と書いた問題を混ぜる…
などなど、そのやり方も様々です。

このように、手軽で、しかもお手本がたくさんあり、
企画を盛り上げやすいとあって、
運の要素はよく企画に用いられます。
しかし、これ、気をつけて使わないと、
企画全体を一撃で破壊してしまう、
とんでもないダイナマイトになり得るんです。


例えば、10○3×の早押しをやるとしましょう。
その際、今まで説明してきた企画の流れのうち、
3)定められた条件を満たした人がポイントを得る
の部分をアレンジして、
正解したらサイコロを振り、出た目の数だけポイントを得る
としたとしましょう。

「運」の要素が入りました。
サイコロは1回につき、1〜6の目が出ますので、
大体、運が良くて2回、悪くても5回振れば
合計10を越えると思います。
つまり、2○で抜ける人もいれば、4○で抜けない人もいる
というわけですね。
2問程度の差ですので、頑張れば挽回可能ですし、
いいバランスです。

しかし、チョット極端ですが、
100○30×だったとしたらどうでしょう?
サイコロを振る回数が3〜4回なら、
運によって偏りが出る可能性がありますが、
その10倍ですと、それほど偏りが出なくなります。
5と6だけを20回も連続で出すサイコロなんて、
まずありませんし、あったらインチキでしょ?w

このように、使いどころを間違うと無意味になったり、
逆にゲームバランスが崩壊したりします。

それから、こういうのはどうでしょう?
早押しに正解したらサイコロを振り、
1・2・3が出たら勝ち抜け、4・5・6なら失格
不正解でもサイコロを振り、
1・2・3が出たら失格、4・5・6なら勝ち抜け

…どうでしょう?
一見問題ないように見えますが…。
ちょっと考えてください。
正解したとき…勝ち抜け50%、失格50%
不正解のとき…勝ち抜け50%、失格50%

正解でも不正解でも半々の確率で勝ち抜けか失格

と、いうことは…
クイズやる意味ナッシング!!

これも極端な例でしたかね。
でも、これと同じように、クイズの結果に関わらず、
運だけで(「ほぼ運だけで」も含む)結果が
決まってしまうようなルールは、
例え企画の一部にでも入らないようにしたいものです。
なぜなら、シラけるからw

具体例を出して申し訳ないのですが、
スザンヌさんが「芸能王」のときにやろうとした、
「同点のときはカードを引いて大きいほうが勝ち」
というのは、まさにこれなんです。

例えばサッカーでも勝ち点が同じなら得失点差、
それも同じなら得点差…というように順位が決まるように、
同点なら正解数を比べて、それも同じなら…と
ある程度段階を経て、それでも決まらない場合はカード
っていうなら納得できるんですがね。


というわけで、
「運」の要素を使う時は、
必ずゲームバランスが取れているかどうか確認し、
場合によってはシミュレーションをしてみることも
必要です。

次回、いよいよ例会でやる企画を
作りこんでいきたいと思います。
…間に合うかな(汗)
2008 09/25 00:17:21 | クイズ | Comment(0)
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