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金曜日大連の某大学へ行き、そこの日本語クラスの学生達の会話クラスとやらを受け持った。 かなり突飛な話だった。前日に、大まかに割り振った時間と学年だけ教えられ、レベルも人数も不明で何の詳細もなく会話クラスだ、さあやれ、と。。これでも一応日本語教育を習った身だ。初っ端から準備のない授業なんてありえない。が、一体こんなのどう準備したらいいんだよ・・・? こういう情報伝達不足なところが中国の長所であり短所でもある。 こうなったら、初回は自己紹介のみで時間を長引かせよう。それで学生の要求やレベルを見て考えるしかない、と腹をくくり、翌日ほぼNO準備で恐る恐る教室へ。 ウッ!学生達がこっちを虎視している・・・3年生だから私の3つ下か。やはりこっちにも細かい連絡は行っていないようだ。みんな普通の授業と同じように、黙って珍しい外人を宇宙人が来たかのように見ている。若いなぁ・・・そして黒板には全然違った交流会のタイトルが書かれている。一体どういうことだよ? でも教室を間違えてはいないよう。一応会社の担当の人も初めの1分くらい一緒に来てくれたので、彼が「この外人は○○社の○○で、みんなに生の日本人と話す機会を学校側が設けたいということで、たまたま○○社から派遣された日本人だ。みんな適当に話しろよ。」という旨を、簡単に言ってくれ、学生達はそこで始めて私の得体とそのクラスの趣旨を知ったよう。「じゃぁ、頑張れよ」と、社員は帰ってしまった・・・; ひぃ〜!どど、どどうしよう〜。いざ学生数十人を目の前に・・・とりあえず簡単に自己紹介。そして学生一人一人にも自己紹介をさせた。これで30〜40分は持つだろう、と踏んでいたが、20分弱で終了。教室がシーン・・・あ〜りゃりゃ・・・;しかも事前には45分と知らされたのだが、正しくは1時間35分だった・・・;;さて、あと1時間15分もこのキマヅイ雰囲気をどうしよう。 と、そこでとある学生が質問してきた。日本での生活はどんなですか?と。ーーなんて抽象的なんだ。とりあえず、日本の大学生の生活を紹介した。が、あまり言うと、日本の大学のボロがでてしまうので控えめに。日本の大学は全寮制でないこと、時間割は自分で作るとか、バイトする人が多いんだよとか。やはり聞けば聞くほど中国の学生とは根本的な環境が違うのが私も分かった。 それから日本の一般的なことや、私の個人的なことについての質問がチラホラ、出たり出なかったり。。 「○○(パタパタ)さんは中国語が話せますか?」と聞かれた。「少し」と答えると、ちょっと話してみろという。。ゲッ!ここで話したら立場が丸っきり逆転してしまう。目の前には30人の先生達。嬉しい環境だが、立場を逆転させるわけには行きませぬ。とヘラヘラしているうちに他の質問が来たので助かった。 他、日本と中国の犯罪についての法律の違いとか、訳の分からない突飛な質問も多い上に、30対1では会話のしようがない且つ、1時間35分はやはり長すぎた。突飛な質問が多かったのは向こうも話題がなく、一生懸命考えて見つけたのだろう。シーンとしたキマヅイ雰囲気を何度も向かえ乗り越え、最後にはどうにもならなくなり、少し早めに終わらせた。 でも自分が学生のときの中国語クラスを思い出すと、、、勝手に話せ、という授業なんて成り立たなかった。みんな全然勉強していないから、全くにして話せない人も多い。それを考えると、2年間日本語を勉強しただけで、クラスのみんながこんなに話せるようになるなんてスゴイ!しかも彼らの専攻はソフトウェア開発だ。比べれば比べるほど、私の大学とは信じられないくらいの差がある。やれやれ・・・;
帰るとき、学生達が何百人も軍服を着て整列、行進している。。聞くところ、それは新入生達だそう。中国では9月から新学年に入るため、一年生は今、入学したばかりだ。中国の大学では、入学してすぐには授業はなく、一ヶ月くらいず〜っと軍練といわれる軍の訓練があるらしい。本当に軍人が来て、何時間もマラソンや行進やらで鍛えるそう。拳銃の練習もあるとか・・・ やはり日本とは全然違う。。びっくりし、ドッと疲れた一日だった。 ちなみに授業は、一クラスの人数を小分けして時間を短く区切りたい、と大学側の日本語教師にメールでお願いしたのだが、2日経った今でも、返事が来ない・・・次回どうしよう・・・
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