中国の学生で日本語が話せる人は非常に多い。日本語専攻というと、必ずと言っていいほどペラペラである。そういう人を今までに何度も見てきて、そういう人は通訳だってなんだっていきなり出来る。 私は、日本の、国際関係中国コースというあいまいな学部を卒業したが、そこの学生で4年までに通訳が出来るほど中国語がペラペラになった人は、ゼロだった。それどころか中級以上の語学レベルになった人もあまりいなかった。私の母校だけがそうなのではなく、他の大学でも似たようなことは大変多い。 どうしてこんなにも違うんだろうか?日本人だけ極端に頭の構造が悪いのか? いや、人間はみな同じだ。思いつく理由を適当に挙げると・・・ ・人口の比率 日本は約1億2千万人らしいが、中国は約13億人以上。単純に計算して、日本での該当者が1人だとしたら、中国にはその10倍の10人は該当する。つまり、日本で言語脳に冴えた人が10人見つかったとしたら、中国では100人みつかる。国の規模が違うから、その分いろんな人が多い。 ・方言の影響 日本人が生まれたときに覚える言語は、普通日本語のみだ。方言はあったとしてもアクセントが違うくらいで、違う言語とまでは行かない。それに対し、中国では広大な地でいろんな少数民族がおり、北から南まで様々な言語(方言)が入り混じる。方言というより外国語に近いらしい。大連でもたまに南方出身の人がいらっしゃり、方言が入ると大連人と彼らは言葉が通じない。 で、地方によっては、生まれたときに自分の方言や民族の言葉と、標準語を同時に覚えてしまう。要するに幼い頃から、2種類以上の言語に触れる機会が多いわけだ。(特に中国人朝鮮族が韓国語と中国語のバイリンガルになることなどは強い) そこで言語的センスは大きく変わりそうだ。 ・大学の教育制度 これがかなり大きいと思う。日本の大学はよく知られているように、遊べる環境。遊ぶ環境。特に語学の授業なんか、なんとな〜くよく分からないけど過ぎていく、と言った感じだ。
実は一昨日、大連のとある大学に行く機会があった。 ちょうどその日は大学の運動会で、グラウンドは大勢の人でにぎわっていた。日本の大学では考えられないが、こっちの大学の運動会は学生も教員も全員参加だ。みんな同じジャージを着ていて、ほとんどの人が黒髪にメガネ。みんな本気で全力で走っている。日本でいう高校の運動会みたいだった。 日本では大学1年時の体育の授業でも、みんなマジメに走っていなかった気がする。。運動会も、自由参加の球技大会があったと思うが、参加者は学生全体の何百分の1くらいか。 こっちの大学は全寮制だから、そのくらい統率がとれるのだろう。運動会が終わると、長蛇の列ができてみんな寮へと戻っていった。その寮も狭い一つの部屋に4〜8人が共同生活する。日本の大学生とは根本的な環境が違う。
そこはソフトウェア開発の学部だが、教育方針を聞いたところ、大学1〜2年で日本語を勉強させ、3〜4年でソフト開発をやる。大学2年の時点で、日本語検定の2級合格が目標だそうで、その合格率は80%らしい。それも2年以降はソフト開発の専門用語がたくさん出てくるそう。 私は一応中国専攻コースだったが、そこの学生で4年までに中国語検定2級を突破した人は非常に少なかった。
そんな日本の大学の現状の醜態はとても言えず、引きつりながら聞いていた。 両国の同世代の若者同士、差がつきすぎている。。語学以外についてはどうだか知らないが・・・ マジでヤバイぞ!
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